花王「メリット」がここまで末永く愛される理由

シャンプーに対する消費者意識は激変した

メリットシャンプーの歴代パッケージ(画像提供:花王)

あなたは毎日、どんなシャンプーで髪を洗うだろうか。

「この商品しか使わない」と同じブランドにこだわる人もいれば、季節やそのときの気分、そして年齢などによってブランドを変える人もいる。後者は女性に多い。

大型ドラッグストアやスーパーの店頭には、多くのシャンプーが並ぶ。現在は中身の詰め替えが中心なので、売り場には本体商品と詰め替え商品が林立している。

こうしたシャンプーブランドの中で、一目置かれる存在がある。花王の「メリット」だ。

発売は半世紀前の1970(昭和45)年。大阪で日本万国博覧会(大阪万博)が開催され、日本が高度経済成長を続けていた時代だ。一方、消費者のシャンプーやヘアケア(ここでは頭髪ケア)に対する意識は、現代とはまったく違っていた。これについては後述する。

ドラッグストアの「シャンプー」売り場には商品がずらりと並ぶ(筆者撮影)

メリットは発売以来、50年続く人気ブランドだ。平成・令和時代になっても、2002年から2019年までの18年間で、累計販売本数は「6億本」を突破したという(インテージSRIシャンプー市場。2002年1月~2019年11月。メリットシリーズ累計販売本数)。

なぜメリットの人気は続くのか。

筆者はかつての花王在籍時に、シャンプーの歴史や、日本人のヘアケア意識の変化を調べたこともある。それらも紹介しつつ、ブランドの生き残りの視点で考察したい。

今でも「ベスト3」の一角を占める

まずはシャンプー市場(消費者は女性が多い)の現状について、花王に聞いてみた。

「シャンプーの売れ行きをブランド別に見ると、1位パンテーン、2位ラックス、3位メリットとなっています(※1)。ここ数年は変わっていません」

(※1)インテージSRIデータによる

メリットのブランドマネジャーである仲田実沙希氏(花王ヘアケア事業部)はこう語る。欧米系のブランドに、日本系のメリットが続く――という構図だ。

上位2ブランドも歴史が長い。メリットについて話してもらう前に、少し説明しよう。

次ページ「パンテーン」はかつて中位ブランドだった
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • iPhoneの裏技
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
地銀 最終局面<br>首相が追い込む崖っぷち

遅々として進まなかった地銀再編。しかし菅義偉首相は明確に踏み込みました。全国の地銀はどう動くのか、現状を徹底取材。今後起こりうる地銀再編を大胆予測。さらにビジネスモデルや行員の働き方にも注目し、地銀が生き残る道について探りました。

東洋経済education×ICT