「ディズニープラス」日本で成功するための条件 世界では半年経たない間に会員5000万人突破
ウォルト・ディズニー・ジャパンは6月11日、定額制動画配信サービス(SVOD)「Disney+」(ディズニープラス)の提供を開始する。
ディズニープラスは2019年11月、アメリカなどでスタート。その拡大スピードはすさまじく、オーストラリア、欧州の8カ国、インドなどで展開し、半年も経たない間にグローバルの会員数は5000万人を超えた。5月4日時点の会員数は5450万人に上る。
日本では2019年3月からNTTドコモと組んでSVOD「ディズニーデラックス」を展開していたこともあり、ディズニープラスの「上陸」が遅れていた。日本のディズニーファンは、ようやく本場アメリカと同じサービスを視聴できることになる。
料金は月額700円(税別)。ディズニーデラックスの会員は超過料金なくディズニープラスに移行できる。今回もディズニーはドコモと組むが、ドコモ以外の携帯利用者も、「dアカウント」に登録すれば視聴できる。
フォックス作品も登場
ディズニープラスは、巨大メディアカンパニーであるディズニーが、文字どおり全社を挙げて取り組むSVODだ。動画配信で出遅れたディズニーが巻き返しを図る切り札でもある(2019年9月「週刊東洋経済プラス」に配信した「ディズニー、「動画ネット配信」戦略の全貌」を参照)。
ディズニープラスの最大の特徴は、コンテンツの豪華さだ。古典的なアニメーションから、『パイレーツ・オブ・カリビアン』のような実写映画。さらに『トイ・ストーリー』などを制作するアニメーションスタジオのピクサー、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』が2019年に過去最高の興行収入を記録したマーベル、『スター・ウォーズ』を展開するルーカスフィルムといった各スタジオの作品が、過去作品を含めて見放題となる。
ディズニーは2019年、約713億ドルで21世紀フォックスを買収。それによりラインナップがさらに広がった。2009年に公開され大ヒットした映画『アバター』、ジョニー・デップ主演の『シザーハンズ』。自然・科学などのドキュメンタリー専門チャンネル「ナショナルジオグラフィック」も、フォックス買収によって加わった。アメリカの長寿アニメーション『ザ・シンプソンズ』も、11日からディズニープラスで配信される。
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