コロナ禍でもタイガー・ウッズが注目された凄さ 中断していたPGAツアーが11日から再開へ

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タイガーがこれまでPGAツアーで獲得した賞金総額は、現時点で1億2066万ドル(約130億円)である。これはもちろん歴代1位の記録。

タイガーは賞金だけでなく、例えばプロ入りから継続して契約しているナイキ、クラブ契約のテーラーメイド、ボール契約のブリヂストンスポーツ、GOLFTV他数多くのスポンサー契約を結んでいる。

アメリカの経済誌『フォーブス』が発表する世界で最も収入の高いアスリートトップ100の最新2020年版では、タイガーは8位。6230万ドル(約67億円)だった。スポーツ選手としては44歳というかなり年齢が高いにもかかわらず、現在も注目され続けられていることの証である。

タイガーはプロ入りしたときからナイキと契約、プロゴルファーというより、ナイキのブランドリーダーとして、マイケル・ジョーダンの次を期待されていた。

ナイキのタイガーを使った1996年最初のTVコマーシャルのメッセージは、「Hello world」。CMの中でタイガーの「アメリカではまだ私がプレーを許されないゴルフコースがある」という言葉が、ゴルフ界のみならず、未来を変える世界への強いメッセージとして20年以上たった今も印象に残っている。

当時ナイキとの契約は4000万ドル(約43億2000万円)といわれていて、それだけタイガーの登場のインパクトが強かった。ゴルフ界だけでなく、社会現象としてタイガーの登場は捉えられていた。もちろん数々の勝利の中で、ナイキのブランドロゴの「スワッシュ」が露出し、そのブランド価値向上の金額は測り知れない。

戦い続ければ、乗り越えられる

「We wake up every morning, and there's always challenges in front of us, and keep fighting and keep getting through.(戦い続ければ、乗り越えられる)」

2019年マスターズ優勝会見でのタイガーの発言である。

2008年の全米オープン以来、11年ぶりのメジャー通算15勝目を果たし、完全復活を遂げた瞬間だった。

この言葉は、まさに今コロナウイルスとの戦いにも通じる言葉である。

コロナ後のゴルフ界にとってもタイガーの影響力は欠かせない。

嶋崎 平人 ゴルフライター

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しまさき ひらと / Hirato Shimasaki

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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