緊急事態解除で「残念な人」にならない為の心得 気づきを生かし自分と周囲を守って生活しよう

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会社は大小の差はあれど、変わり続けながら存続していくものであり、よほど無能な経営者でない限り、その意識はあるはず。今は経営者や上司が話し合いの場を持ちやすく、部下の声を聞き入れやすいタイミングだけに、今後の働き方を積極的に相談しながら決めていきたいところです。

「そうは言っても自分から会社を変えるのは難しい」と思うかもしれませんが、1つ間違いなく言えるのは、経営者も上司もコロナ禍は初めての経験であり、対処法がわからないこと。部下からの提案を受け入れやすく、会社の助けとなり、信頼関係の構築につながる可能性が十分ありえるのです。

「独身一人暮らしなので、どうしても食事が偏ってしまうし、飲酒量も増えてしまいました。ときどき腹痛もあるんですが、これくらいのことで病院の世話になっていいのか、わからなくて困っています。とりあえず頑張って生活習慣を変えるしかないのでしょうか?」(40代男性)

ビジネスシーンで活躍するために留意してほしいのは健康面。外出自粛によって、「家での食事になり、やせた人と太った人」「酒量が減った人と増えた人」「体を動かしていた人と運動不足の人」などの差がこれまで以上に大きくなっています。

緊急事態宣言の解除で再び生活習慣が変わると、さらに体調管理が難しくなるだけに、特に健康面の悪化を感じる人は、まずはそれを戻すための努力をしておいたほうがいいでしょう。一流のビジネスパーソンを自負するのなら、今の時期に「新型コロナウイルスに感染していないのに、別の疾患で医療機関の世話になる」という失態だけは避けたいところです。

「最悪のケース」の想定も忘れずに

当然ながら緊急事態宣言が解除されたところで、元の生活に戻るわけではありませんが、だからと言って今すぐに新たな生活様式の社会に移行することもないでしょう。まだまだ段階的な制限があり、配慮が必要な日々が続くからこそ、その中で「公私ともに生産性を上げていこう」という姿勢が求められています。

具体的には、前述したような「人との距離感」「働き方」「プライベートの過ごし方」「その他のルーティーン」などを見直し、自分にとって適切なものを選ぶこと。この1カ月半あまりで得られた気づきを生かし、自らの言動で自分と周囲の人々を守りながら生活していけるか。誰もがシビアな時期を体験したことで、リスタートの第一歩となる緊急事態宣言の解除後は、「生き生きと過ごせるか」「周囲からの評価を得られるか」の差がはっきり表れるでしょう。

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また、ビジネスシーンと同様に、前を向いて進むだけではなく、最悪のケースを想定しておくことも大事。例えば、「第2波、第3波が2週間後に来たら……公私ともにどんな言動で乗り切っていくのか」を考えておく姿勢が望まれます。

これは裏を返せば、「最悪のケースを想定しておけば、リスタートの際に適切な言動の範囲をつかみやすい」ということ。いずれにしても、「急に言動を変える」という急激な変化は禁物であり、それをした自分自身どこか後ろめたさがあり、周囲からの信頼も得られにくいでしょう。その意味で、東京都が掲げたロードマップのように、自分なりの言動を段階的に緩和・解禁していく形はアリなのです。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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