ホンダ「レジェンド」にみる自動運転の最新進化

レベル3搭載車のプロトタイプに試乗した

今や「自動運転」というキーワードはほぼ毎日見聞きするし、自動運転の要素技術によりレベル2までの運転支援技術はすでに実在する。さらに、前述した自動化レベルの定義は明確化され、それにのっとり省庁は情報を発信し自動車メーカーもそれに追従する。

自動走行状態を作り出す要は「車載センサーと制御アルゴリズム」にある。なかでも車載センサーはどれも優秀で、種類違いのセンサー同士で情報のやり取りを行ったり、複数ある情報を融合させたりするフュージョンコントロールにより、例えば月明りに相当する1ルクス(肉眼ではほぼ真っ暗と認識される状況)の照度があれば、夜間の歩行者なども検出し衝突被害軽減ブレーキを働かせることができる。

ただし、公道では自動化レベルの定義どおりにことは運ばない。歩行者から自転車、大型車や2輪車などとの混合交通により予測不可能な状態に成りえるからだ。

レベル3とはどういう状態を指すのか?

改めてレベル3の定義とは、「自動化システムからの運転操作切り替え要請にドライバーが適切に応じるという条件の下、特定の運転モードにおいて自動化された運転システムが車両の運転操作を行うこと」である。

具体的には、高速道路や自動車専用道路において、一定の条件、例えば自車が本線上の渋滞路(目安速度は60㎞/h以下)を走行中に、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)と車線中央維持機能などの運転支援技術が正しく機能し連携が行われていて、なおかつシステムからの呼びかけに対してドライバーがいつでも運転操作を行える状態であると判断される場合に限り、ドライバーはアクセル、ブレーキ、ステアリングの各操作を行わなくてもよいとされる。

しかしながら、一定の条件から外れる場合(例/本線走行時に目的とする出口が近づいた場合や、道路工事情報が出ている区間を走行する場合、GPSが受信できないトンネル内などの走行時)には、事前(最低10秒前まで)にその旨が自動化システムからドライバーへ警報ブザーとディスプレイ表示などで知らされ、その後、運転操作の権限がドライバーへと戻される。

言い換えればこの知らせは、ドライバーに対して自動化システムによる運転操作の終了と共に、ドライバーが通常の運転操作を行う“義務が生じたこと”を意味している。さらに、センサーが対応しきれない他車の割り込みや、急激な路面変化により車両安定性が損なわれる場合にもシステムは一時的に解除される。

この解釈と理解はとても難しく、結局のところ、①/自動化システムが正しく機能しているかドライバーが監視すること。②/自動化システムからの権限委譲(=運転操作の再開要請)にドライバーが正しく対応できること。この2点が安全運転の管理義務としてもっとも上位にくる。

つまり、法の上で認められたレベル3を使いこなすには、2点が担保され継続される状態が大前提で、それなしにアイズオフ、ハンズオフ、フットオフによる運転環境は成立しないのだ。

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