2000形は1987年までに8両編成と4両編成が6本ずつ、計72両が製造された。快特のほか、1992年に運行を開始した定員制の着席保証列⾞ウィング号(現在は座席指定制)などで運用。都心と三浦半島を結ぶ足として、通勤・観光の両面で利用者から親しまれた。
1995年には同社が誇る最高時速120kmでの営業運転が品川―横浜間で始まった。その主役を担ったのも2000形だ。
改造で生まれ変わる
だが1998年に後継となる2扉クロスシート車の「2100形」が登場すると、エースの座を譲る。
2000形は⾞体中央にドアを増設して3扉⾞に変⾝し、座席は一般的な通勤電車らしく、横⻑のロングシートへ改造された。外観も赤い車体に窓周りが白帯の塗り分けから、窓下に白の細線を入れたデザインに変更された。
2000年には一度「ファイナルラン」を迎えている。8月27日に品川―三浦海岸―久里浜工場で2扉クロスシート車としての最後を記念したイベント列車を運行した。このときは、ヘッドマークをくの字形の部分に取り付けるため、特製の部材が先頭部に装着された。
京急2000形
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真正面から見た2000形
=2018年2月(記者撮影)
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「く」の字に折れた前面の形状が特徴だ
(記者撮影)
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窓の下には尾灯とセットになったヘッドライトが2つある
(記者撮影)
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2011編成は2013年に窓周りが白いデザインに復刻
(記者撮影)
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側面にも大型の窓が並ぶ。中央のドアは
3扉化の際に増設した(記者撮影)
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前面の傾斜に合わせて白の帯も斜めに切られている
(記者撮影)
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改造でドアを増やしたため、中央扉の左右の窓は
ほかの窓と横幅が異なる(記者撮影)
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「アンチクライマー」と呼ばれる前面下の出っ張りは
かつて京急車両の伝統だった(記者撮影)
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横から見たアンチクライマー
(記者撮影)
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品川方の先頭車・2018号
(記者撮影)
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いまや懐かしい「新逗子」の表示。行先が左側、
種別が右側の表示は2000形の特徴だった(記者撮影)
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3扉・ロングシートに改装された車内
(記者撮影)
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改造後のロングシートもふかふかの座り心地だった
(記者撮影)
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横に引くカーテンが付いている
(記者撮影)
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開けられる窓はロールカーテン
(記者撮影)
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窓が大きく明るい印象の車内
(記者撮影)
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運転室のすぐ後ろは登場時からロングシートだった
(記者撮影)
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最初に登場した2011編成は1982年の製造
(記者撮影)
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車端部は3扉化後もクロスシートのまま
連結面に窓はない(記者撮影)
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青いシートは優先席
(記者撮影)
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2000形は京急で初めて補助席を取り付けた
(記者撮影)
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運転室直後の窓は開閉式だ
(記者撮影)
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天井の照明カバーが高級感を出す
(記者撮影)
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空調の吹き出し口は金色の仕上げだ
(記者撮影)
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「この電車は、登場時の復活塗装で運転しています」
(記者撮影)
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車内の温度計
(記者撮影)
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大きな窓で明るい運転室内
(記者撮影)
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先輩の800形に続いて右手で操作するタイプの
ワンハンドルマスコンを採用した(記者撮影)
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メーターパネルは上部にフードがあり
日光が差し込んでも見やすい(記者撮影)
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シンプルなデザインの運転台
(記者撮影)
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大型の窓で前方の見通しがよい
(記者撮影)
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設計最高速度は時速130km。速度計(左)は
140kmまで数字が刻まれている(記者撮影)
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運転席左横の機器類。電圧計などが並ぶ
(記者撮影)
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運転台左横の機器類
(記者撮影)
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2000形は連結・切り離しの作業を自動化した
(記者撮影)
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運転室内の扇風機と壁に並ぶスイッチ類
(記者撮影)
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前後進を切り替えるスイッチ
(記者撮影)
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車掌が使う車内放送用のマイク
(記者撮影)
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車内放送用の機器類
(記者撮影)
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前面窓ガラスの上にも機器類が並ぶ
(記者撮影)
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行先表示設定のメモ。珍しい行先もある
(記者撮影)
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窓枠に合わせた形の機器類の箱
(記者撮影)
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種別・行先表示を切り替えるスイッチ
(記者撮影)
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復活塗装車両以外は窓の下に白いライン
=2016年10月(記者撮影)
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2扉時代は同じ大きさの窓が並んでいた
(写真:京急電鉄)
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