何かを続けるのにモチベーションが無意味な訳 実はやる気が面倒くさいという感情を生む

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たとえば、ダイエットでアメ(ごほうび)といえば、「やせたあとでキレイになる」「やせるための努力を人にほめてもらう、または自分で自分をほめる」といったものでしょう。

一方、ムチ(罰)として考えられるのは、「自分の目標は、ダイエットして何キロになることです」と、まわりの人に宣言すること。そう言っておくことで、「自分がもし達成できなかったら、他の人にどう思われるだろうか」と心に重りを課すのが、ムチ(罰)です。しかし、これは、自分をとても苦しめることになります。ムチ(罰)を避けるための行動は、つらいものにしかならないのです。

アメとムチはやっていて苦しい

人には、すぐ同じ刺激に慣れてしまうという脳の習性があるので、それまで通用していたアメ(ごほうび)は、すぐに通用しなくなります。それはムチ(罰)も同じです。怒られてばかりの人がまた怒られても、「どうせ自分はダメだ」と思うようになり、ムチ(罰)にならなくなりますよね。

これは自分自身に対しても同じで、自分で自分のことを責めてばかりいると、全然ムチ(罰)にはなりません。逆にストレスが溜まって、行動できなくなってしまいます。

やる気やモチベーションを高める上で最もポピュラーなアメ(ごほうび)とムチ(罰)の手法は、やっていて本当に苦しいものです。行動自体のプロセスが楽しめないことに加えて、すぐに慣れてしまい、効果が限定的になってしまうからです。

「行動するのが、めんどくさい」をなくすには、まず「アメ(ごほうび)」と「ムチ(罰)」の世界から脱却することから始めるんだと心得ておいてください。同様に「無理やりテンションを上げる」といった手法も、「めんどくさい」を増幅させる危険性があるので注意が必要です。

もちろん、スポーツ選手などのように短期決戦を必要とする人には、テンションを上げることが大事になってきます。しかし、私たちの人生はどうでしょうか?

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