日本人が知らない「コロナ禍」プラハの交通事情 マスクなしの外出には罰則、国際列車は運休

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チェコ政府は、現状の様子を見つつ、段階的な制限緩和を計画している。

【制限が緩和される主な業種と日程】
4月20日:一部店舗の再開、および小規模な結婚式などのパーティー
4月27日:200平方メートル以下の店舗
5月11日:1000平方メートル以下の店舗、およびジムやフィットネス
5月25日:屋外で営業するカフェ・レストラン等飲食店
6月8日:屋内を含む大半の店舗、スポーツイベント、パーティーなど
(あくまで計画であり、変更される可能性もある)

3月12日に非常事態宣言が発令されて以降、筆者も厳しい制限下での生活を強いられた。一番つらかったことは、原則的に近所への買い物や散歩以外の外出が認められなかったことで、極度の運動不足になった。また、家にこもりっきりになることは、精神的にもかなりつらい。

トラムのドアにはマスク着用を促すステッカーが貼られている(筆者撮影)

だが、チェコの人々はこうした措置に不平不満はあまり言わず、買い物などで外出する際は全員がきちんとマスクを着用するなど、決められたルールを守っていた。欧米人はマスクをしない、と日本では少々冷やかに言われているが、私が見た限りでは、ほぼ100%に近い人たちが外出時にマスクを着用していた。

日本と異なり、チェコを含む各国の緊急事態宣言は罰則を伴う強制力があることも理由だろうが、とにかくこの状況を早く脱したい、という気持ちが国民に強くあったことも一因だと考えている。

外出が増えつつあるが…

だが、こうした厳しい制限が功を奏したのか、新たな感染者数は日を追うごとに減少した。

地下鉄車内。乗車している人は全員がマスクを着用している(筆者撮影)

4月7日に一部の規制が緩和された際は、チェコ国民の誰もが喜び、最近は徐々に外出をする人も増えてきた。公共交通機関も、緊急事態宣言発令直後の状況と比較すると利用者がかなり増えて、1~2人しかいなかったトラムやバスも、10人以上の乗客を乗せている車両が増えた。

もちろん、規制の緩和は歓迎すべきことだが、少々浮かれすぎじゃないだろうか、と心配に感じることも多い。厳しい制限下に耐えてきたので、うれしい気持ちはわかるのだが、公共の場におけるマスクの着用と、他者と一定以上の距離を保つことの必要性は今も変わっていない。引き続き注意をしながら生活を続け、一刻も早く完全なる終息宣言が出される日を待ちたい。

橋爪 智之 欧州鉄道フォトライター

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はしづめ ともゆき / Tomoyuki Hashizume

1973年東京都生まれ。日本旅行作家協会 (JTWO)会員。主な寄稿先はダイヤモンド・ビッグ社、鉄道ジャーナル社(連載中)など。現在はチェコ共和国プラハ在住。

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