日本人が知らない「コロナ禍」プラハの交通事情 マスクなしの外出には罰則、国際列車は運休

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バスはトラムや地下鉄と異なり、運転席と客室を隔てるのがガラス1枚で隙間も多く、運転士が乗車券の販売も行っているため、感染のリスクが高かった。

バスは運転席付近への立ち入りを禁じている(筆者撮影)

制限が解除されるまで、運転席へ近づくことができないため、乗車券は乗車前に駅などで購入しなければならない。車内にはコンタクトレス(非接触)決済用券売機が装備されているので、対応クレジットカードを持っていれば、車内でも乗車券を買うことが可能だ。

運転士を見ると、トラムにせよバスにせよ、人によってマスクを着用している人、耳からぶら下げて着用していない人、まったく着用していない人などさまざまだったが、段階的に制限が厳しくなるなか、3月19日に発令された「外出時は交通機関利用の有無を問わずマスク着用義務」により、その後は全員がマスクを着用して運転している。

新規感染者数減少で制限緩和

チェコ国内で確認された感染者数は、4月15日時点で6301人。1日当たりの新たな感染者数は3月27日の373人がピークだった。検査数に対する感染者数の比率も4月13日以降は3%以下となり、若干落ち着きを見せつつある。この状況を受け、政府は4月6日に行われた閣議後、緊急事態宣言発令後に初めて、いくつかの制限を緩和することを発表した。

犬を散歩させている人以外、誰もいない共和国広場(筆者撮影)

まず4月7日から、屋外運動場(運動場)や公園、公共エリアにおける運動が可能となり、運動の際に2m以上の間隔を保てるならマスクの着用は不要となった。ただし、家族以外で集まれるのは引き続き2人が上限で、屋内運動場はまだ使用できない。

4月9日からは、ホームセンターや自転車屋など、一部店舗の営業が可能となった。しかし一方で、3月12日から1カ月間としていた緊急事態宣言を4月30日まで延長することも発表されている。

4月14日からは、出入国の制限も一部緩和され、公務やチェコ国外での業務など、急を要する事情に限り移動が認められるようになった。ただし、24時間以内にチェコ国内へ戻れない場合、帰国後は14日間の隔離および強制検疫が義務付けられるなど、今も厳しく制限されている状態は変わらない。

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