リコーリースの先手必勝、銀行の独占業務を開放で「資金決済」業へ進出 

リコーリースの先手必勝、銀行の独占業務を開放で「資金決済」業へ進出 

株式市場には玄人好みの企業というのがある。一般の目には決して目立つ存在ではないが、その中身をよく見るほどに、しみじみと魅力と強さが伝わってくる。

リコーリースもそんな一社といえる。2009年9月末の営業資産規模で見ると、三菱UFJリースの3兆5733億円など銀行系が巨大であるのに対して、リコーリースのそれは5784億円。はるかに小さい。中小企業向けにリコーの複写機をリース提供するのがメインビジネスであり、銀行系などのように、大手企業向けに巨大工場設備を一括提供するといった派手さはない。明らかにジミな会社である。が、山椒は小粒でもピリリと辛い。

中小企業に厚い事業基盤 事務代行のノウハウ活用

何しろ、同社は全国40万社に達する中小企業を顧客に有している。多くの大手リース会社が、大企業取引主体で成長を遂げてきたのとは異なる事業基盤の厚さであり、その顧客層に対して、メインビジネスであるリースのほか、レンタル、集金代行、さらにはビジネスローンなどをきめ細かく提供してきた。したがって、安定感がある。

同社は、リコーグループ(有価証券報告書記載ベースで約300社)の中で独特のポジションにもある。グループ内の余裕資金を効率的に配分し、余分な資金調達を圧縮する、グループ資金管理手法「キャッシュマネジメントシステム(CMS)」の運営拠点だからだ。これは銀行系はもちろん、メーカー系、商社系のリース会社の中にあっても類例を見ない。当然、同社は財務力に高い定評を得ている。

そんなリコーリースが12月、新たに前例のない法人向けビジネスに乗り出した。海外出張経費精算の請負業務をファーストステップとした、経費支払い管理の代行業務「リコーグローバルマネーカード」だ。海外出張の必要資金を顧客企業に代わって立て替え、さらにその精算事務までを行うサービスを皮切りにした経理事務受託の新展開である。このサービス提供の対価として、同社が得るのは、カードの年会費や経費管理サービス料だ。

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