救済策は?コロナ禍で地方交通が壊滅的危機

「緊急時も公共交通は維持」と国は言うが…

岡山を拠点とする両備グループの路線バス(編集部撮影)

緊急事態宣言後も、公共交通を維持する。赤羽一嘉国土交通大臣は4月7日朝の会見で力強く語った。

「公共交通や物流は、わが国の国民生活、経済活動を支える最重要のインフラであり、特措に基づき、緊急事態においても必要な機能を維持することが求められると認識する。国交省としては国民生活、経済活動を維持すべく、今度の動向を丁寧に把握しつつ、関係地方公共団体や関係事業者と連携して、必要な輸送機能の確保に全力をあげる」

しかし、これは感染症拡大でも一定の利用者が存在する大都市の場合。大多数の地方の公共交通、特に路線バスや地方空港を結ぶリムジンバスなどは壊滅的な影響を受けているという指摘がある。

地方交通に大打撃

岡山市に本拠地を構える両備グループは、鉄道、バス、タクシー、フェリーなど交通を中心とした100年以上続く企業グループだ。同グループの小嶋光信代表は言う。

「新型コロナウイルスの発症が認められる前から、地方の交通事業者は8割以上が赤字。残りわずかな黒字事業者も、抱える路線の8割が赤字の構造。わずかな黒字路線の収益で穴埋めし、それでも足りずに地方自治体の補助金を受けて運行を続けてきた。それがさらに感染症拡大の影響で大幅な減収に陥った。都会で言われているように減便などというレベルではない。路線存続のために、企業努力と使命感だけでかろうじて踏みとどまっている状態」

同グループの交通事業は、岡山・福山地区の路線バスを運行する両備バス、岡山・広島発着の都市間乗り合い高速バスを運行する中国バスを中核に展開するが、感染拡大で大きな影響を受けた。

「このままの状況が今年9月まで続くと、あらゆる対策を講じても4~9月の半年で生活交通事業は前年比16億円の減収で収入28億円、経常損失12億円に転落する。収入額の4割程度に相当する経常損失では、会社が持ちこたえるのは極めて困難です」(小嶋氏)

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