日経平均756円高、緊急事態宣言後も上がる条件 アク抜け感や米先物堅調で一時800円超上昇

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 4月6日、東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。写真は東京証券取引所で2018年2月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 6日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続伸した。朝方、安倍晋三首相が緊急事態宣言を発令する方針を固めたと伝わり、アク抜け感から買い戻しの動きが強まった。その後も米国株先物の堅調推移を眺めて上げ幅を拡大。大引けにかけて一時800円超高となった。

日経平均は前営業日比37円80銭高の1万7857円99銭で小幅に続伸スタート。朝方は小安くなる場面もあったが、次第に買い優勢の展開に変わり、大引けにかけて一時1万8672円26銭まで上昇した。

警戒されていた緊急事態宣言が準備入りとなったことで材料出尽くし感が台頭。米ニューヨーク州で1日当たりの死者数が前日から減少し、ピークアウトの兆しがみえてきたことも米株先物の支援材料となり、日本株にも反映された。

緊急事態宣言により新型コロナウイルスの感染拡大が抑えられるとの期待もある一方、「強制力を持たないという点ではこれまでの対応とほとんど変わらない。宣言を出したにもかかわらず1、2週間後の感染者数に変化がなければ、日本政府への評価が海外などでネガティブに変化する可能性がある」(大和証券のチーフグローバルストラテジスト、壁谷洋和氏)との指摘も出ている。

経済対策への期待もあるが、「ある程度の内容は先行報道で出ている。それが景気の落ち込みに妥当な規模なのか、効果が表れるのか見極めるには時間がかかる」(国内証券)との声もあった。

TOPIXは6日ぶり反発。東証33業種全てが値上がりし、上位には海運、証券、輸送用機器、鉱業、情報・通信などが入った。通信株はNTT<9432.T>、NTTドコモ<9437.T>、KDDI<9433.T>、ソフトバンク<9434.T>など携帯キャリア3社が大幅高。緊急事態宣言が発動された場合、テレワーク化が一段と進むとの見方から、テレワーク関連の主軸として買いが流入した。

個別では、富士フイルムホールディングス<4901.T>が大幅高となり、2月25日に付けた上場来高値5890円を更新した。子会社の富山化学が手掛ける「アビガン」について、政府が海外への無償提供意向を示したことが材料視された。

あさひ<3333.T>も大幅反発。3月の既存店売上高が前年同月比18.5%増と好調だったことなどが好感された。自転車は通勤電車を回避する需要や、人と触れ合うことが少ないアウトドアレジャー用品としての人気があるという。

東証1部の騰落数は、値上がり2004銘柄に対し、値下がりが141銘柄、変わらずが23銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      18576.30+756.11

寄り付き    17857.99

安値/高値   17,802.62─18,672.26

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1376.30 +51.17

寄り付き     1328.43

安値/高値    1,325.41─1,383.10

 

東証出来高(万株) 167962

東証売買代金(億円) 26994.11

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