シニアの「部屋掃除」が認知症予防にもなる理由

片づけを習慣化することで脳も刺激を受ける

シニア世代になってくると脳の働きが劣化し、片づけ上手だった人が驚くほど片づけ下手になってしまうことも(写真:HIME&HINA/PIXTA)
外出の予定などが変わり、在宅時間が増えたという方も最近多いことだろう。そんなときには生活習慣を見直したり、家の不要品の整理に目を向けてみることも大切だ。シニア世代にとっては、片づけの習慣が認知症予防にもつながる。ライフジャーナリストの赤根千鶴子氏が取材した。

家の中のモノは、いつのまにやら増えているもの。「でも片づけるのは面倒くさくて」「毎日忙しいから時間がなくて」。そんなことを言っている間にどんどん収拾がつかなくなり、気がついたら手のつけようのない「汚部屋(おべや)」に住んでいたりしないだろうか。

当記事は、AERA dot.の提供記事です

モノが整理されていない汚部屋は、モノが見つかりにくくてイライラする「ストレス部屋」にもなりやすい。また、散らかるモノにつまずいたり、滑ったりして家の中で転倒すれば大変なことになる。

『片づけ脳』(自由国民社)の著者で脳内科医の加藤俊徳医師は言う。

「“片づけられない”ということには、実は脳の働きが深く関わっています。脳には1千億個以上の神経細胞があり、同じような働きをする細胞が集まって集団を作っています。シニア世代になってくると、からだを動かすときにさまざまな指令を出す『運動系』や、覚えたり思い出したりすることに関係する『記憶系』の集団の機能が劣化しがちです。そのため、以前は片づけ上手だった方がびっくりするほど片づけ下手になってしまうこともあります」

「片づけの習慣化」を始めよう

では、脳のこの機能の劣化にストップをかけるためには、どうしたらよいのだろうか?

「一番いいのは逆転の発想で、『片づけの習慣化』を始めることです。“片づけ”は思いのほか脳にさまざまな働きを要求する行動です。毎日の習慣にしてしまえば、脳は毎日刺激を受け、『運動系』『記憶系』の機能はおのずと鍛えられていきますよ」

加藤医師がまず推奨するのは、「朝片づけ」を習慣化することだ。

「一気にたくさんの片づけをやろうとすれば、気が重くなるだけです。初めは食卓やソファの上に置いてあるものを毎日片づけることから始めましょう」

次ページ朝・昼・晩で片づけのレベル分けを
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • iPhoneの裏技
  • 見過ごされる若者の貧困
  • CSR企業総覧
  • 自衛隊員も学ぶ!メンタルチューニング
トレンドライブラリーAD
人気の動画
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
早慶上理・MARCH・関関同立、少子化でどうなる?
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
山手線2日間運休「渋谷駅大工事」何をどう変えた
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
日米の躍進銘柄を総まくり<br>発掘! 未来の成長企業

米国の株式相場上昇に目を奪われがちですが、日本でも未来を牽引する成長企業は確実に育っています。本特集では「新興成長企業」や「トップの通信簿」などのランキングを掲載。GAFAMやメルカリの次の新主役を探しましょう。

東洋経済education×ICT