新型コロナでもうかっている地味な企業とは? 『会社四季報』から見た2020年度業績予想

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北野:影響を受けている業種や、逆に恩恵を受けているところなど、個別の銘柄などもありますか?

山本:やはり訪日観光客の減少で、百貨店や化粧品などが大きな影響を受けているようです。イベントの自粛や消費マインドの悪化が目立ちます。一方で特需が発生している企業もあります。例えば日本エアーテック(6291)という企業です。半導体部品関連企業や医薬品メーカーに向けてクリーンルームや関連機器を作っているメーカーなのですが、新型コロナ感染症対策向けのブースや間仕切りなどが好調で、増産しています。 

コロナの影響は少なくとも2020年4~6月期までは続く

――この新型ウイルスは、企業業績に対して長く影響を及ぼしそうですか?

北野:常識的には一過性で、感染拡大が落ち着いたら、もとの生活に戻ることができるはずです。ただし、株式は将来価値を現在価値にひき直したものですから、1期だけ業績が落ちこむなら株価への影響は限定的でしょう。しかし問題は、業績が下振れて「非連続的にダメです」となってしまうと、株価に影響が出てきます。

山本:焦点は来期の業績に移っています。新型コロナの影響がどこまで続くのかを予想するのは難しいのですが、少なくとも2020年度の4~6月期(第1四半期)までは影響が続きそうです。

ただ、そうであったとしてもその後は正常化に向かうという前提を立て、予想をしています。来期業績(金融を除く)は売上高が1.7%増収、9.9%営業増益の予想です。内訳は、製造業が1.9%増収、10.8%の営業増益、非製造業が1.5%増、8.9%の営業増益を予想しています。

東洋経済 会社四季報センター
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