東海道新幹線「車内ニュース」終了は残念だ スマホ使えぬ満員の通勤電車では現在も重宝

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首都圏の地方紙でもデジタルサイネージでのニュース配信サービスに力を入れている会社がある。神奈川新聞社だ。相模鉄道や横浜市営地下鉄にニュースを提供している。

相鉄・JR直通線の相模鉄道の車両に乗った際に、車内で『神奈川新聞』配信のニュースを見たことがある人も多いだろう。東京都に入ってから見たときは、筆者も「おっ?」と思ったことがある。

デジタルに力を入れる

神奈川新聞社によると、神奈川県内のニュースを、県内の鉄道事業者に出しているということだ。こういった地元のニュースは、大手の配信サービスではなかなか手が回らず、一方で神奈川新聞はデジタルサイネージへの配信事業に力を入れている。相鉄の車両で神奈川新聞が独自の存在感を発揮しているのはそんな理由からだ。

神奈川新聞は、神奈川県の県紙というべき存在だが、シェアや部数は決して大きくはない。発行部数は18万6000部程度、県内での販売部数ランキングでは第4位である。ちなみに、1位は読売新聞、2位は朝日新聞、3位は日本経済新聞だ。

紙では存在感の少ない新聞社が、デジタルサイネージで新たに存在感を発揮したのが神奈川新聞社である。そう考えると、共同通信社が電車内での配信に子会社を作って参入するというのも、都市部では存在感の薄い共同通信社の存在をアピールできる格好の機会となる。

東海道新幹線の車内ニュースは廃止されるが 列車内でのニュース配信サービス自体は、鉄道事業者を変え、舞台となる列車を変え、存在し続ける。

ニュースは必要とされる。ただ、届け方が変わるだけであり、どんな列車でニュースを見るのかが、変わるだけだ。

小林 拓矢 フリーライター

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こばやし たくや / Takuya Kobayashi

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。在学時は鉄道研究会に在籍。鉄道・時事その他について執筆。著書は『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)。また ニッポン鉄道旅行研究会『週末鉄道旅行』(宝島社新書)に執筆参加。

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