スズキ「2代目ハスラー」乗って感じた最新進化 「軽SUV」としての存在感が大きくなった

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「安全性能」――。一口に安全といっても解釈の幅はとても広い。一般的にどのクルマでも、クルマそのものが持つA/基本スペック、衝突時に乗員を保護するB/衝突安全性能、衝突被害軽減ブレーキなどに代表されるC/先進安全技術の3点が重要視されていることはご存じのとおり。

このうちA/基本スペックでは、ドライバーが運転しやすい操作環境に代表され、視界がよくて死角が少ないこと、そしてさまざまな体躯のドライバーであっても適正な運転姿勢がとりやすいことが求められる。

初代ハスラーの弱点を解消

軽自動車は前述のとおりボディサイズに制約があり、スイッチ類や操作系が集中する運転席付近は必然的に窮屈な印象をうけやすい。実は初代ハスラーもそこが弱点で、筆者(身長170㎝)が適正なドライビングポジションをとると、左膝がセンターコンソールの右下端(シフトノブが配置される右下角)に当たってしまい痛みを感じることがあった。2代目はセンターコンソールの造形変更とシートリフターの併用でそれが見事に解消された。

ステアリングには前後調整機能であるテレスコ機構は付かないが、シートリフターを上方向へ調整することでドライバーの足位置を中心点にシート全体が大きな弧を描くように前方向へと移動する。

よってペダル操作を基準にシート前後位置の最適化を図りステアリング位置が遠のいてしまったとしても、シートリフターによりシート位置を高めることでステアリングとの距離が多少縮まり、最適な位置へと近づけやすい。懸念される居住性にしても、軽SUVは室内高にゆとりがあるため積極的にシートリフターを使っても頭上空間にはゆとりが残るので不足はない。

たかだか運転姿勢。しかし、日常領域での正しいステアリング操作や万が一の急ブレーキ操作などを左右するためとても重要だ。正しい運転姿勢は「基本性能・走行性能」を高められる部分でもある。また、後部ドアの後ろに設けられたクォーターガラスによって後退時の視界も広がった。地味だがこのように2代目ハスラーの安全性能は大きく向上した。

B/衝突安全性能では、近年、歩行者への加害性を少なくしながら強固なボディであることが不可欠。とくに歩行者との接触では頭部への損傷が致命傷となるという分析結果もあり、2代目ハスラーには人体ダメージ軽減のためさまざまな策が講じられた。

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