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コロナ騒動でも利益に固執する経営者の危うさ マスクを抱き合わせ販売しても逆効果

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  • 日沖 健 経営コンサルタント
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ポーター教授によると、企業は、①製品と市場の見直し、②バリューチェーンの生産性の再定義、③企業が拠点を置く地域を支援する産業クラスターの形成、という3つのアプローチを実践することによって、本業を通して社会貢献を実現できます。

今回の新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、例えばITシステムインテグレータが、簡単にリモートワークをできる仕組みを構築・販売すれば、自社の利益(経済的価値)と社会的価値が同時に高まります。Eラーニングで学校の授業を代替できるようになれば、新しい教育の形が見えてきます。

日本で組織的にCSVに取り組んでいるのは、キリンビールなどごく一部の企業にとどまります。製薬・病院・ドラッグストアといった直接の関連産業だけでなく、一般企業も、「わが社には関係ない」ではなく、事業を通してどういう社会貢献ができるか、精一杯知恵を絞ってほしいものです。

生命力の強い企業とは

最後に、株主・投資家は企業のどこに注目しているかについて考えてみます。株主・投資家は、事業継続や売上高回復という喫緊の課題への対応を通して、企業の生命力を見ています。企業の生命力とは、環境変化に対応して生きていく力です。生命力には、資金という基礎体力だけでなく、対応能力も含まれます。

生命力が弱い企業は、今回のような荒波が来ると、飲み込まれてあっさり死に絶えてしまいます。普通の生命力の企業は、荒波に耐えて、船をこぎ続け、生き残ることができます。生命力が強い企業は、荒波を乗り越えるだけでなく、経験から学んで成長し、危機が発する前よりも強靭な企業に進化します。

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【トヨタやアップルも危機を糧に成長した】

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