レトロな木造「嘉例川駅」は空港アクセス抜群だ 意外な「空港最寄り駅」で楽しめる旅の風情
日本の各地に向かう際、飛行機を使うことは多いけれど、到着する空港の場所を明確に意識している人は少ないように思う。
もちろん羽田空港や新千歳空港はその名のとおりだし、福岡空港が博多駅から近いことはよく知られているが、大抵の旅客は空港に到着後、その足で所定の乗り場からリムジンバスに乗って中心街に出ることが多いのではないだろうか。
例えば、広島空港を利用する人であれば、広島市内まで遠いよねぇ、という認識はあるけれど、その所要時間さえ把握できればよいのであって、何も困ることはない。
その広島空港の最寄りはJR白市駅であり、連絡バスで15分ほどのところにある。事実、広島空港のサイトには、“安心の「白市ルート」を利用しよう!~JR山陽本線を利用した広島空港アクセスについて~”と白市駅利用も推している。
しかし、白市と言われても、地元の人と鉄道ファン以外はピンと来ないように思う。その鉄道ファンにしても、空港最寄り駅というよりは、山陽本線に「白市行き」という列車運用が頻繁にあることで知られていると推測される。
明治の面影残す「空港最寄り駅」
けれども、空港がどこにあるかをきちんと把握してみると、面白い発見がある。
私は、J2リーグ、ジェフユナイテッド市原・千葉を応援しており、アウェイ遠征にも出かけるので、さまざまな空港を利用している。今回は鹿児島空港、山口宇部空港、長崎空港について書いてみる。
■鹿児島空港
鹿児島県霧島市に、1903(明治36)年1月15日に開業して以来1世紀以上経ち、当時の風情をそのまま今に残している嘉例川(かれいがわ)という駅がある。登録有形文化財であり、県の観光案内の常連だ。
特急「はやとの風」は、ここで数分間停車し見学の時間を設けているし、わざわざ車で訪れる人も多い。いろいろなところで紹介されているので、一度行ってみたいと思っている人も多いだろう。
この嘉例川駅こそ、鹿児島空港からほど近いところにあるのだ。
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