37歳女性が1年で結婚妊娠に至った納得の理由 うまくいく人はプロへの任せ方が優れている

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芙美子さんがカウンセラーに伝えておいた相手選びの条件は複雑なものではない。「オラオラ系ではない」「年代が近い」「仕事を続けたいので関東圏で一緒に住める」などだ。

最低条件だけを伝えてお見合い相手選びをカウンセラーに任せることは、結婚相談所の活用方法としては優れたものと言える。結婚相談所には経験値が蓄積されているので、あまり見栄えのしないプロフィールからも「原石」を見つけ出しやすいからだ。「お見合い相手は私が自分で選びます」と会員から言われたら彼らは口出しができない。それでは安くはない入会金や月会費を払ってプロを雇った意味が減ってしまう。

「お任せしてよかったと思います。3カ月間で10人ほどとお見合いしましたが、変な人はいなかったからです。話していていちばん楽だったのが今の夫です。彼も私と同じく理系で、女友達と一緒にいるような感覚で話せました。でも、引っ張るべきところは引っ張ってくれます。次に会う日程と場所は夫が決めてくれました」

結婚相談所に任せて幸福になれたいい事例

結婚相談所の場合、真剣交際に入るまでの一定期間は並行して複数の人とデートを重ねることが許される。芙美子さんは現在の夫である周平さんのほかにも2人の男性と会っていた。

「居心地悪くはなかったのですが、やっぱりどこかで壁を感じました。自分はだらしなくて部屋が汚いと、カッコつけずに話してくれたのが夫です。取り繕っても仕方ない、という姿勢に共感しました」

1人の時間も愛していた芙美子さんが、結婚後の現在では「夫と一緒にいたほうが安心する」と明かす。独身時代は掃除が苦手だったはずの周平さんは、妊娠中の芙美子さんを気遣って積極的に家事をしてくれているのだ。

ただし、男性を見る目がないと自覚している芙美子さんは、自分1人では周平さんと出会うことすらできなかったと強調する。周平さんのほうからお見合いを申し込んでくれたのだが、彼の写真は仕上がりがいまいちで、芙美子さんは「ピンと来なかった」からだ。

「カウンセラーの方によれば、彼の写真ではなく一言メッセージがよかったそうです。『これからは家族のために時間を使いたい』。家庭的でいいんじゃない?とお見合いを勧めてもらいました。たしかに、私は結婚してからも今の仕事を続けていきたいので、『自分がバリバリ稼ぐから家のことはやってくれ』という男性では困ります」

実際にお見合いをしてみると、写真よりもはるかに精悍な風貌の周平さんが現れた。しかも、オープンで対等な関係を築けそうな予感がした。自分では見つけられなかった縁だけど、相性がよさそうな結婚相談所を自ら探して、カウンセラーに相手選びを任せた時点で芙美子さんは幸福をたぐりよせることができたのだと筆者は思う。

大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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