中居正広が退所会見で見せた圧倒的な人間力 SMAP関連も含めすべて包み隠さず答え切った

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中居さんの配慮はファンに向けたものだけではありませんでした。

退所のタイミングについて聞かれたとき、「『夏から秋にかけて話そうかな』と思ってたんですけど、ほかにも辞める人がいました。ジャニーズも(自分以外のタレントが)いっぱいいますんでね」とコメントしました。中居さんが恩師・ジャニー喜多川さんの死去や後輩の退所に配慮したことは間違いないでしょう。また、今夏に東京オリンピック・パラリンピックが行われ、年末で嵐が活動休止することを踏まえると、「今春がベスト」だったのです。

次に、「誰かに相談したか」と聞かれた中居さんは、「1人も話してないです。自分1人で決めました。相談するといろんなことを言ってくれますし、それで自分の中で遠回りになることも懸念だったので、自分ですべて決断しました。(中略)マネージャーも社員も1人もいないです。その前からいろいろ動くと迷惑がかかっちゃったりするので、社員さん集めみたいなこともできませんでした」とコメントしました。相談相手への負担や周囲への影響を最優先に考えている様子がうかがえます。

さらに、親交がある松本人志さんへの報告を尋ねられたときは、「『この人には言いました。この人には言っていません』となると、『どうしてこの人に?』……とひずみが生まれますし。(中略)仲のいい友だちにも言っていないから、『何で言ってくれないんだ、おまえ』という感じにならないというか。(中略)『事前に言えば友だち』とか、『言っていないから親しくない』というわけではないです」と語りました。「相手が大物でも地元の友人も、差をつけたくない」「悲しい気持ちにさせたくない」という中居さんの優しさが感じられます。

ファンやSMAPのメンバーから、ジャニーズ事務所の先輩・後輩、業界内外の友人・知人、仕事関係者まで、全方位への配慮が見られたのです。芸能事務所からの独立では異例と言える「すべてのレギュラー番組が継続」できたのは、このように全方位への配慮ができる人柄あってこそのものでしょう。

ビジネスパーソンへ「後悔」のススメ

中居さんは退所の理由を「30年弱やっていましたから燃え尽き(症候群)じゃないですけど、『次のステップに進むためにどういう形がいいのかな』と考えていました。20~30代のようにギラギラした感じ、ヨダレが出ている感じが、『解散してからいつ自分に湧き出てくるのかな』と思っていたんですけど、『自然に出てくるものじゃないか』と思っていたんですけど(中略)半年から1年経って、2年が過ぎたとき、『そろそろちょっと考えないといけないな』と。たとえば『環境を変えたら、また湧き出てくるのかもしれない』と思いました」と語っていました。

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