「新型コロナ相場」に勝つ銘柄の選択方法とは? 相場が波乱になった時に慌ててはいけない

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また、季節的に見ると、2月から3月にかけては高配当利回り株が上昇しやすい傾向が顕著に見られる。3月期末の配当権利取りが意識されやすいことや、年替わりで生じた新たなNISA(少額投資非課税制度)枠を活用した投資が、その背景にあるようだ。基本的には、長期間にわたって配当を受け取る投資をお薦めするが、この時期であれば、株価が値上がりする材料として配当に注目するのも良さそうだ。

株主還元に対する意識が継続的に高い企業に注目

例えば、安定的な高配当利回りが期待できる企業としては、まず携帯キャリアの3社、KDDI(9433)、ソフトバンク(9434)、NTTドコモ(9437)が挙げられる。いずれも今期の予想配当利回りは3%を超えているし、当面の減配リスクが小さいように思われる。

KDDIは今期で18年連続増配の見通で、NTTドコモは上場以降に減配はない。また、業績がやや景気に左右されやすいという面はあるが、大手総合商社もそろって配当利回りが高い。さらに、足もとの配当利回りこそさほど高くはないものの、30年連続増配が予定されている花王(4452)、21年連続増配見通しの小林製薬(4967)、18年連続増配見通しのシスメックス(6869)、16年連続増配見通しのロート製薬(4527)なども株主還元に対する意識が高い企業として注目したい。

株価が大幅に上昇するというのが株式投資の大きな魅力であることに違いない。だが、一方で超低金利下での資産運用の手段として配当にもぜひ注目して欲しい。相場が荒れ気味の時ほどじっくりと配当を見据えた投資が有効と考える。

有沢 正一 岩井コスモ証券 投資調査部長

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ありさわ しょういち / Shoichi Arisawa

1981年大阪府立大学経済学部卒業。1989年岩井証券入社、株式部、調査部などの勤務を経て、2003年イワイ・リサーチセンターセンター長。2017年5月より現職。日本証券アナリスト協会検定会員。株式投資の対象として有望な企業を発掘するため、関西を中心に企業の調査・分析に取り組むかたわら、個人投資家向けに月10回ペースで株式セミナーの講師を務める。

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