2020年の日本株にはほとんど期待できない いよいよマイナス成長の危険性が高まった

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マイナス成長となった日本経済。安倍政権が長期にわたっているのも「経済が好調」というイメージに支えられていることが大きい(写真:Motoo Naka/アフロ)

2月17日に公表された2019年10~12月のGDP 成長率は、前期比年率マイナス6.3%と極めて大きな落ち込みになった。日本のGDP統計は速報段階で他国よりも推計誤差が大きく、かなりの幅を持って見る必要がある。ただそれを勘案しても、すでに多くの投資家は理解しているとは言え、10月以降の日本経済が深刻な落ち込みとなったことが改めて示された。

やっぱり消費増税の影響は甚大だった

内訳をみると、まず個人消費が前期比年率10%以上の極めて大きな落ち込みとなった点が目立つ。これについて、増税前の駆け込み需要の反動減、あるいは台風の影響などの説明がメディアでは散見されている。だが筆者は、増税をきっかけに実質可処分所得が目減りし、そして家計が予想する恒常所得が低下したことが、個人消費の失速に大きく影響したとみている。

前回2014年の消費増税後の個人消費は極めて低調で、従前の回復トレンドが崩れてしまった。2020年以降も同様に個人消費が長期にわたり停滞することを、増税直後の個人消費の弱さは示しているとみられる。消費増税に関しては、当局者などはそれによる需要の撹乱を抑えることに注力していたが、それが妥当ではなかったと筆者は考えている。

今回のGDP の落ち込みの影響でもう一つ重要なことは、企業の設備投資が、個人消費より大幅な落ち込みとなり、国内需要の2つのエンジンが双方ともに逆噴射したことである。設備投資が本当に年率マイナス14%もの減少となったかは、速報段階の推計値だけで判断するのは早計かもしれない。確かに、10月の台風襲来によって一部工場の生産がストップし、設備投資活動を抑制した部分はあるだろう。

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