石油元売りJXTG、第2フェーズで試される成長力 中国の要因から石油化学と電材加工に逆風

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JXTGグループで運営する「ENEOS」のガソリンスタンドは全国の約半分を占める(編集部撮影)

新たな中期経営計画の初年度にあたる2020年度の業績見通しをどう出すか、悩ましい状況だろう。2017年4月のJXホールディングスと東燃ゼネラル石油の統合で誕生した国内石油元売り最大手のJXTGホールディングス(以下、JXTG)は、これまで順調に利益を増やしてきたが、今期はブレーキがかかっている。

2019年4~12月期の営業利益は前年同期比で約4割減の2722億円(在庫影響除く)となり、2020年3月期の営業利益は、2019年11月に下方修正した3500億円(前期は5157億円)で着地する見通し。2017年5月に公表した3カ年の中期経営計画はおおむね達成できるが、最終年度に計画していた営業利益5000億円は未達が避けられない。

2019年3月期は機能材事業の売却もあり、中期計画で掲げた4000億円を大幅に上回った。今期に減益となるのは事業売却益がなくなるのに加え、JXTGが得意としてきた石油化学事業の利益が大きくしぼんでいるからだ。

石油化学事業の利益は95%減

2019年4~12月期は石油化学事業が前年同期比比で95%減の45億円。これは主に中国向けに供給してきたパラキシレンの市況が落ち込んでいることが大きい。ポリエステル繊維の原料などになるパラキシレンの需要は年々高まっている。だが、「中国で新しい生産設備が立ち上がり、供給増で需給が緩んでいる」(JXTGの太内義明常務)。その結果、中国勢の台頭を受けた市況下落の影響は今期だけでなく、2020年度にも及びそうだ。

ほかの石油元売りにはない特徴として、JXTGは傘下に銅などの非鉄金属に強いJX金属を持つことが挙げられる。

このJX金属が手がける事業は資源開発から電材加工まで幅広い。電材加工事業では、世界トップシェアの圧延銅箔(スマートフォン内部の回路基板などに使用)や半導体用ターゲット(半導体集積回路内部の微細な配線材料に使用)など高い技術力を誇る。電線などに使われている銅は世界の経済成長とともに確実な需要増が見込まれている。

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