日本企業で「30代年収1000万円」が至難のワケ 5年でプロになれる外資系企業とここが違う

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肩書や社名に対する考え方も、日本企業と外資系企業の社員では違います。筆者自身、その違いをソニーと外資系金融で勤務して気づいたのですが、日本企業の社員は肩書や社名をキャリアの重要指標と考えています。それに対して、外資系企業の社員はとてもドライに捉えています。重視しているのは社名より経験です。今いる会社での経験がどれだけキャリアと給与アップにつながるかで仕事をしています。

実際、社名にこだわったところで、その会社が10年後に存続しているか、わかりません。役職にこだわったところで、転職して同じ肩書で通用するかは別の話です。より現実的に、より客観的に自らの市場価値を測ろうとすれば、社名や役職や肩書ではなく、報酬ベースを物差しにするほうが論理的な思考といえるでしょう。

「石の上にも3年」の辛抱は、日本企業で役に立たない

日本企業にも結果を出している優秀な若手がいますが、30代のうちに年収1000万円を目指すなら、外資系企業への転職もおすすめします。

転職に否定的な人ほど「石の上にも3年だ」などど、辛抱を推奨する言葉をよく使うように思いますが、自分の実力を上げて給料を上げるためには、同じ会社でなく同じ職種で「石の上にも3年」を目指すべきです。実際、同じ職種を3年続けてもプロフェッショナルにはほど遠いと思いますが、日本企業にいる限りは3年で次の職場への異動になってしまいます。

外資系企業で働けばプロフェッショナルなキャリアを必ず築けるというわけではありません。結果を出せなければクビになります。一方で、クビになる人はすぐになるので、結果がわかるのも早く、短期に軌道修正が可能です。

30代のうちに本気で1000万円を目指すのであれば、リスクを恐れず、自らのキャリアのプロデューサーとして外資系企業での働き方というのも検討してみてはいかがでしょうか。

垣屋 美智子 経営アドバイザー、証券アナリスト

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かきや みちこ / Michiko Kakiya

日本生まれ香港育ち。香港で高校を卒業したのち、単身渡米、University of California, Berkeley卒業。株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントを経て2006年から2016年まで外資系証券・運用会社にて株式アナリストとして勤務。その後、株式会社HAMを創業。スタートアップ企業の財務・経営支援をするほか、マネー、ライフ、キャリアについて執筆、講演活動も行う。
主な著書:『使えば増える! お金の法則 ―ワクワクしながら資産づくり』(時事通信社)
メルマガ:垣屋美智子の「キイトク」
インスタグラム:https://www.instagram.com/michikokakiya/
ツイッター:https://twitter.com/michikokakiya

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