グーグル支配の今は、「ネットの石器時代」 グーグルに局地戦で挑む、日本発ベンチャー企業
Googleはただの”電話帳”
――グーグルの検索エンジンが理想型なのでしょうか。
僕は自分をクリエーターだと思っていますから、絵や音楽、記事などのコンテンツや商品を紹介するオウンドメディア、それらを作り出すクリエーターが、本来、主役になるべきだと信じています。
しかし、グーグルとコンテンツを作り出すクリエーターとの間に、グーグルが主、クリエーターが従という主従関係があるように感じています。クリエーターが自分の作品がグーグルの検索に引っかかりやすくするために、制作の仕方をチューニングする必要に駆られているのです。
結局、いいものをつくるだけでは、それはクリエーターの自己満足にすぎません。ですから、作品を誰かに知ってもらうための活動、それをマーケティングや営業と呼ぶのでしょうけど、それは必要。その手段としてグーグルを使うのは、今のところ経済効率が高い。しかし、それはあくまでも手段である、そのことをクリエーターは意識しておいたほうがいいと思います。
日常生活に例えてみると、いい彼女、いい結婚相手を見つけるためには、髪型を気にしたりして女性に気に入られる必要はあります。しかし、そこに8割の時間や労力を使うのは、ただのチャラ男でしょう。それをネットの世界でやるのは、グーグルに対してしっぽを振っているようなものです。それでもやるなら、「今は仕方なくグーグルに時間とおカネを使わされている」と思ってやることです。彼らのルールに支配されないように、気をつけたほうがいいと思います。
みんな自分の足の形の合わない木靴を、無理して履いているように僕には見えます。本当は、検索エンジンがいいコンテンツを見つけるべきなのです。それができないのなら、グーグルは退場すべき。グーグルはコンテンツを並べている、いわば「電話帳屋」ですよ。そんなグーグルが儲かっている今の時代は、「インターネットの石器時代」と言っていいでしょう。それよりも自分で作品を作っているクリエーターが恩恵を受けるべきです。
グーグルは、いちばんいいコンテンツをヒットさせようと努力はしているけれど、足りてないと思います。グーグルも別に悪人ではありませんが、そこに挑戦する人は出てきてほしいと思います。マーズフラッグはグーグルに替わる検索エンジンではなく、その一歩先のオウンドメディアを直接支援するところに取り組んでいます。
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