メルカリ・ドコモ連合に課された「2つの試練」

決済、ポイントで「下克上」を実現できるか

記者会見で2人交互にプレゼンを行ったメルカリの山田進太郎社長(左)とNTTドコモの吉澤和弘社長(撮影:鈴木紳平)

2人の社長が同じ舞台に立ち、交互にプレゼンを行う――。その様子は約2カ月前に行われた、ヤフーとLINEの統合発表会見を彷彿させるものがあった。

メルカリと同社傘下のメルペイ、NTTドコモは2月4日、共同で記者会見を開催し業務提携を発表した。それぞれの顧客基盤である「メルカリID」と「dアカウント」を連携させ相互送客を図るほか、決済・ポイントサービスでの協業、2019年10月から行ってきたドコモショップでの「メルカリ教室」の展開拡大、新サービス開発など、提携内容は多岐に渡る。

「アカウントやポイント、ペイメントが連携することで、顧客はドコモとメルカリ、どちらから入っても共通化された多くの“お得”を享受できる。そのような価値や体験を提供していく」。NTTドコモの吉澤和弘社長はそう意気込みを語った。

スマホ決済における強敵

まず注目されるのはスマートフォン決済における連携だろう。2018年4月にドコモが投入した「d払い」は、2020年1月に利用者数(アプリのダウンロード数とd払い〈iD〉会員数の合計)が2200万を突破し、2019年同時期の約2倍に拡大した。決済可能箇所も136万に達する。

対する「メルペイ」は2019年2月にサービスを開始し、利用者数(メルペイ電子マネーの登録者数とコード決済、ネット決済等の利用者数の合計)は500万超、決済可能箇所ではd払いを上回る170万を抱える。

どちらも開始以来順調に成長してきたサービスではあるが、上には上がいる。市場のシェアを示す正確なデータはないものの、巨額をつぎ込む還元キャンペーンで一気に利用者を囲ったソフトバンク系の「ペイペイ」、ECやクレジットカードで1億人以上の会員基盤を持つ楽天の「楽天ペイ」、メッセンジャーアプリで8300万人以上の月間利用者数を持つLINEの「LINEペイ」が上位を占めるとみられる。

さらに2020年10月にはヤフーとLINEの経営統合が予定されており、ペイペイとLINEペイが同じソフトバンクグループ傘下に納まることになる。サービス統合などの具体的なプランは明らかにされていないものの、ほかのスマホ決済各社が”強者連合”への対抗策を講じる必要に迫られているのは間違いない。

次ページ今回の提携におけるもう1つの注目点
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