メルカリ・ドコモ連合に課された「2つの試練」 決済、ポイントで「下克上」を実現できるか
早速動き出したのがメルペイだ。メルペイは1月23日、同じくスマホ決済を展開するオリガミの買収を発表したばかり。今後は利用者への一定の周知期間を置いた後、メルペイへサービスを統合する予定だ。システム、マーケティングなどで重複している部分を一本化し、コストの抑制を図る。オリガミが培ってきた各地の信用金庫とのネットワークを生かし、今後加盟店獲得の本丸となってくる地方や中小の商店へのアプローチも強化する。
そして今回のドコモとの提携である。スマホ決済関連では、現時点では両社のサービスを統合するところまでは想定していないものの、メルペイとd払いのウォレットの連携(残高、ポイントの相互表示や相互利用)、両社の既存加盟店の共通化や新規先への共同営業などを、2020年初夏をメドに開始する。
一度は破談になった加盟店開拓連合
とくに加盟店開拓は人的リソースのかかる大仕事であり、単独で行うより複数社で共同戦線を張ることのメリットは大きい。メルペイは2019年3月、LINEペイと共同で加盟店開拓連合「Mobile Payment Alliance(MoPA)」を組織し、ドコモのd払いとKDDIの「auPAY」も巻き込んで営業を行ってきたが、ヤフー・LINEの経営統合発表を機に解散している。
こうして一度はご破算となった連合だったが、競争が激化する中、メルペイとドコモは改めて手を組む道を選んだわけだ。
今回の提携でもう1つ注目したいのが、決済とも密接に関連するポイントサービスの側面だ。今年5月をメドに、フリマアプリ「メルカリ」で購入額100円(税込)ごとに1ポイントのdポイントを還元し、貯めたdポイントは1ポイント1円としてメルカリでの買い物に使えるようにする。
メルカリではこれまでフリマでの購入者にポイントを付与する仕組みを持っておらず、また外部の共通ポイントサービスとの連携も初となる。
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