翌日、多くの人から電話や微信での問い合わせがあり、一人ひとりにマスクをし、しっかり感染予防するようにと注意喚起した。その後まもなく、病院の広報課職員が彼女のところにやってきた。
「広報の先生に事情を聞かれたのですが、私は以前、感染病について学んでいたので、警戒する必要があると思って注意喚起しただけで、他意はないと話しました。その先生も、間違ったことはしていないと慰めてくれました。このようなことが起きてから心理的なプレッシャーは大きかったのですが、李先生のような訓戒は受けていません」と 謝医師は語った。
元旦も過ぎた1月3日ごろ、武漢警察から電話があった。「態度も丁寧で、処分や訓戒もありませんでした。口頭での注意で、医師は虚偽の情報を広めないように言われました」
感染を予防するよう注意喚起しただけ
「具体的に何を言ったのかよく覚えていません。私もその時は、反論しました。私たちは皆、第一線の医師であり、先頭に立って働いている医師はリスクが高いのです。隔離し防護するようにと皆に注意喚起しただけです、と」
謝医師は、スクリーンショットが外部に転送され、警察から電話で警告されたことについて、一時は緊張していたが、後悔はしていないと語った。
謝医師は、感染症について学んでおり、グループチャットで注意喚起を投稿する際に言葉を吟味したといい、「同じような症状があったこと、接触の経歴があったことを強調しました」「感染を予防するように注意喚起しただけです。 パニックを起こそうと思ってはいませんでした」と話す。
スクリーンショットが広く拡散された後、多くの同僚や患者は謝医師を慰め、彼女の行動に支持を示し、謝医師の感染科の先生も彼女の注意喚起に賛同し、「感染症が発生した場合は、可能性があれば、医師は予防を促すべきです。予防が早ければ早いほど、感染が広がる距離が短くなります」と述べている。
謝医師によると、注意喚起をすると周りの同僚が感染予防に気をつけ始めたが、病院は当時、感染の疑いのある患者を対象に検査を行う条件が整っていなかったため、医療従事者の間で感染が相次いだという。現在、彼女は腫瘍センターで働いており、半数以上の若い同僚は武漢協和医院本部の発熱外来や隔離病棟に派遣された。
「私も派遣されるはずでしたが、この時は風邪気味で少し咳が出ていて、外来には適していなかったので、病棟でいつもどおり働いています」と彼女は話す。現在腫瘍センターにも発熱している患者がおり、同様にケアする必要があり、「留守を預かる先生が当直するときも、1人で何階分も担当しています」と語った。
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