新型肺炎に漢方薬?武漢では赤十字に不満爆発 中国メディア財新「新型肺炎のリアル」2月2日

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武漢市の赤十字会はその管理業務と物資分配の非効率さによって、依然として厳しい非難の矢面に立たされている。防疫の第一線に当たっている病院で医療関係者のマスクや防護服が不足する緊急事態となっているというのに、財新記者は武漢市赤十字会の倉庫で寄贈された大量の医療物資が山と積まれているのを目にした。

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多くの病院は数時間も待って、やっとわずかな物資を受け取れるのみで、一刻の猶予もない事態を解決するのは難しい。

さらに、200名の隔離感染者を抱えるある病院の場合、事態はいっそう深刻で、物資の提供を拒絶されるというのだ。当該病院のスタッフは、各所に物資を受け取りに行くと、あちこちで壁にぶつかると話している。

世論の圧力を受けて、武漢市赤十字会はついに、物資供給の管制を部分的に「緩め」、寄贈者が物資の寄贈先を自ら決定することを許可した。武漢市赤十字会常務副会長の陳耘は2月1日、「長江日報」のインタビューを受け、寄贈物資の輸送時間をいっそう短縮するため、物資の寄贈手続きに適切な変更を施したことを明らかにした。

内外の企業もしくは個人が物資を病院に寄贈したい場合、寄贈したい医療機関に対して物資を寄贈したい旨を直接申し出て、確認が取れたら、物資を寄贈先に対してそのまま送ることができる。

一刻も早く物流の障害を取り除く必要がある

この遅きに失した感のある変更が、重大な公共衛生事件における社会的な力と民間の参与の重要性を極めて明らかに示している。このような膨大な量の物資の管理をトップダウン的な計画管理に完全に委ねると、往々にして、感染拡大における緊急事態への対応と第一線に当たる病院での瞬時に目まぐるしく変化する状況に追いつくことはできないのだ。

現在、さらに切迫しているのは、情報化された科学的な管理システムを作り上げ、物流の障害を取り除くことだ。そのためには、インターネット企業が援助を提供し、また政府もその力を借りて行政の壁を打ち破る道を作らなければならない。

良いニュースの1つは、2日午後、武漢の火神山医院が、3日以降に収容された新型肺炎の患者については、軍隊から派遣された1400名の医療スタッフが火神山医院において治療を担当すると、正式に発表したことだ。さらに雷神山医院が2月5日に開設されると目されている。2つの病院を合わせると、武漢では2600の病床が増加することになる。

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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