「定期昇給」がリストラ候補を生み出す根本原因 入社7~8年目がターニングポイントになる

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 では、リストラされないためには、どうしたらいいのでしょうか?
それは、自分が提供できる「価値」を増やしていくしかありません。

会社が社員に求めることは、経験や年齢、ポジションによって変化していきます。だから給与も違うのです。

ギアチェンジを繰り返し、給与とのギャップをなくす

例えば、新人に求められるのは、個人のPDCAサイクルを回すことです。段取りを組み、ミスなく実行し、品質をチェックし、納期を守り、よりよい改善をし、成果をあげる。上司に指示されたことを抜け漏れなくできること、任された仕事を自己完遂できるようになることが求められます。

管理職に昇格すると、個人ではなく、組織のPDCAサイクルを回すことが求められるようになります。計画を立案し、メンバーの進捗を管理し、マイルストーン(プロジェクトを完遂するために重要な中間目標地点のこと)を設定し、必要に応じてプランニング変更を行い、目標を達成する。
課長なら課全体の、部長なら部全体の、組織レベルのPDCAサイクルを回していくことに役割が変化するわけです。

こうした役割の変化をつねに意識し、提供できる「価値」の量を増やしていかないと、給与とのギャップが年々広がっていき、ある日突然リストラを告げられます。

モノの値段が毎年上がることがないように、給料が毎年上がるのも、実は当たり前のことではないのです。

会社は社員に対して、成長と変化を求めています。現状維持ではマイナス評価。リストラ候補になってしまいます。

今の自分に求められていることは何か、給与に見合った価値とは何なのか。つねに意識して新たな目標を設定し、自身のギアチェンジを繰り返していきましょう。

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アルファポリスビジネス編集部

アルファポリスはエンターテインメントコンテンツのポータルサイト。小説、漫画、書籍情報などを無料で配信。最近はビジネス系の記事にも力を入れている。

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