相次ぎ開設、都内「高速バスターミナル」最前線 バスタ新宿に東京駅、今後も整備計画がある
東京駅周辺にある高速バス乗り場は「東京駅高速バスターミナル」だけではない。その1つが、東京駅八重洲口から外堀通りを挟んで反対側に広がる「東京駅前バス乗り場」だ。
この乗り場は、ターミナルというよりはバス停が複数並んでいる形といったほうが近い。京成バス系列および共同運行事業者が利用する乗降場が3カ所、千葉県の平和交通系列と東北急行バスの使うバス乗り場がそれぞれ1カ所ずつ、さらに東京空港交通(リムジンバス)の乗り場などが点在する。各乗り場はばらばらに配置されているため、乗車前によく場所を確認しておく必要がある。
とくに本数が多いのは京成バス系列の高速バスだ。同社グループは千葉県内への路線に強く、近場では東京ディズニーリゾートや浦安方面、遠くは房総半島南部まで、千葉県各地に向かう系統が終日発着する。本数は1日あたり最大約700便が運行され、乗り場1カ所あたりの忙しさはバスタ新宿や東京駅高速バスターミナルをはるかにしのぐ。
名前は「駐車場」だが…
ここまで挙げた高速バス乗り場は比較的よく知られているが、実は東京駅周辺には大規模な乗り場がもう1つある。それが「丸の内鍛冶橋駐車場」だ。
JR東京駅から約10分、JR有楽町駅からは約7分かかり、いちばん近い地下鉄有楽町線の銀座一丁目駅からでも5分ほどかかる場所だ。「駐車場」とはいえ今は大型バス専用となっており、高速バスも多く発着するため、半ばバスターミナルとなっている。
ここから発着する高速バスは主に夜行便で、旧高速ツアーバス系事業者のバスが多い。発着本数は1日当たり最大300便強で、バスタ新宿や東京駅JR高速バスターミナルに比べてずいぶん小ぶりな感じがする。
出発する便はほぼ夜間に集中しているため、夜は14カ所ある乗り場の半数以上が埋まることもめずらしくない。ただ、もともと高速バスターミナルとなることを想定していない構造のため、待合室が小さいことや売店・コンビニが近くにないことが難点だ。
東京駅周辺に広がるこれらのバスターミナルの発着本数を合わせると、実にバスタ新宿の約1.4倍となる。
ここまでに挙げたターミナルだけでも相当な便数が発着しているが、東京都心部やその周辺には、これから整備される大規模なバスターミナルの計画が2つ存在する。
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