ランキング1位は前年に引き続き、総合商社の三菱商事で、計算時給額は8254.5円。2019年度の平均年収は1607.7万円で総労働時間は1947.7時間。社員の平均年齢は42.5歳なので、新卒で入社20年後にこのくらいの時給になると考えてよいだろう。
フレックスタイム制度、短時間勤務制度、半日単位の有給休暇制度、在宅勤務制度など柔軟な働き方の制度が充実。男性の育児休業は2018年度で取得率50.0%(92人)まで増加している。資格・技能検定の取得奨励制度や自由応募形式の無料講座などスキルアップの機会も数多く用意されている。
次世代ビジネスを通じた社会課題解決や低炭素社会への移行を目指し、SDGsにも積極的に取り組む。コロンビアでは年間約300世帯の小規模コーヒー生産農家に対して技術支援や教育プログラムを行い、増産や品質向上のサポートを行っている。生産されたコーヒー豆の一部を自社で購入する取り組みもしている。オランダでは洋上風力発電事業も行うなどSDGsの17の目標と結び付けて幅広い社会課題解決に取り組む。
ボランティア休暇も2018年度で年間181人が取得。社会課題を解決しようという意識の高い人材が多く在籍している。総合商社は事業活動を通じて多くの貢献ができる。会社の力を使ってビジネスで社会課題を実現したいと考えている人にとって、魅力的な職場と言えるだろう。
働き方改革進む
2位は不動産業のヒューリックで7751.3円。平均年収は1636.1万円で総労働時間は2110.7時間。週1回以上の「ノー残業デー」の設定や非効率業務や会議の削減を行うなど働き方改革を進めている。
3位は総合商社の伊藤忠商事で7382.4円。平均年収1520.8万円、総労働時間2060.0時間だった。CSR活動の目標の1つに「働きがいのある職場環境の整備」を掲げる。20時以降の勤務は原則禁止。8時前に始業する社員に対して軽食を支給するなど朝型勤務を推奨している。評価制度に時間管理に関する項目を追加するなど働き方改革への本気度は高い。
4位も総合商社で、三井物産が7304.5円という数字に。平均年収は1430.0万円、総労働時間1957.7時間だった。同社は社員一人ひとりが生産性や効率性を高くメリハリをもって働くことにより企業競争力の向上につながる「働き方改革」を推進。個人単位の時差出勤、時間単位の有給休暇、モバイルワークなどを導入し、多様な働き方が行えるよう従業員をバックアップしている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら