テレビドラマ「刑事・医療系が75%」の危険水域 いまだ変わらぬ視聴率至上主義の中高年シフト

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実際、昨年は他局が二の足を踏む学園ドラマの「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」「俺のスカート、どこ行った?」を続けて放送したほか、異例の2クールミステリー「あなたの番です」で考察合戦を促すなど、目先の視聴率にこだわらず、中高年層以下の視聴者層を獲得しました。

刑事・医療ドラマでも、「白衣の戦士!」の中条あやみさん、「ニッポンノワール」の賀来賢人さんなど主演に若手俳優を起用するなど、他局とはまったく異なる制作方針だったのです。それだけに、天海祐希さん×医療=ガチガチの中高年向けである「トップナイフ」は意外でしたし、日本テレビの戦略がブレたことに危うさを感じました。

「トップナイフ」は視聴率こそ13.0%ながら、主な視聴者層がコアターゲットではない中高年層だったことで、「広告指標としての評価はあまり高くない」と聞きました。もちろん視聴率も取れたほうがいいに決まっていますが、これまで支持されてきたコアターゲット(4~49歳)やスポンサーの期待に応えたとは言えないのです。

いずれにしても、各局が目先の視聴率を追い求めたことで、ここまで偏ってしまったことに疑いの余地はありません。その結果、ドラマの多様性は失われ、刑事・医療ドラマのイメージは悪化し、若年層どころか30~40代のドラマ離れにつながってしまった感があります。

クリエーティブなスタッフの流出

刑事・医療ドラマに偏ってしまうことの弊害は、視聴者のドラマ離れだけに限りません。離れてしまうのは、ドラマを作るクリエーターたちも同様。

今冬は「アンナチュラル」「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)などで知られる人気脚本家・野木亜紀子さんが深夜帯の「コタキ兄弟と四苦八苦」(テレビ東京系)を手がけることで、テレビマンやドラマフリークを驚かせています。

近年はこのような人気も実力もある脚本家やプロデューサーが、視聴率至上主義で刑事・医療ドラマが量産されるプライムタイムを避け、見る人が少なくても自由度の高い深夜帯を選ぶ傾向が加速。

さらには、「カルテット」(TBS系)、「Mother」(日本テレビ系)などを手がけた坂元裕二さんのように深夜帯どころかテレビそのものから距離を取る脚本家もいますし、動画配信サービスなどにやりがいを見いだしてテレビ局を退社するスタッフも少なくありません。

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