USJ「マリオ」新エリアは、外国人の心をつかむか スマホでスコア競争など、新たな試みに挑戦
「Here we go!」。スクリーンに映し出されたのは、任天堂が誇る人気ゲームキャラクター・マリオ。そのマリオが大阪湾の一角に構えるテーマパークを颯爽と駆け抜け、おなじみのポーズで跳ね上がり、そのBGMからはマリオが口癖のようにゲーム内で繰り返す冒頭のセリフが聞こえてきた。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイは1月14日、2020年開業を予定する新エリア「SUPER NINTENDO WORLD」に向けた発表会を開いた。
開業日は従来の説明と変わらず2020年7月24日の東京五輪開幕までとしか説明されなかったが、GWや夏休みといった大型休暇の直前が見込まれる。同エリアの開業が入場者数に与える具体的な数量効果についても言及はなかったが、ユー・エス・ジェイの山本歩マーケティング部長は客数が「大きく増えるのではないか」と期待感を述べた。
2017年6月着工、総工費は600億円超
SUPER NINTENDO WORLDは現在、パークの駐車場と将来に向け用意されていた拡張用地の一部を生かし建設と開業準備が進められている。
同エリアはこれまでに日本法人の親会社グループと任天堂がマリオなどのキャラクターIP(知的財産)使用などで協力し、日本やアメリカ、シンガポールのグループ内テーマパーク4カ所に任天堂ゲームの世界観を再現したエリアを展開するために結んだ提携の世界第1弾となる。2017年6月に着工し、総工費は600億円を超える。ユー・エス・ジェイによれば任天堂のキャラクターや世界観をテーマにした施設は世界初だ。
任天堂のゲームは『マリオカート』のWii版が全世界累計3724万本(2019年9月末時点)を売り上げるなど、「持っているキャラクターが幅広い世代に受けるため非常に魅力がある。日本はもちろん、インバウンドを含めて任天堂のキャラクターは人気がある」(山本マーケティング部長)。そんな任天堂のキャラクターや世界観をふんだんに生かした新エリアは、クールジャパン戦略と大型エリア増設というユニバーサル・スタジオ・ジャパンにおける2大戦略の集大成で、投資額も当初計画の500億円超から100億円を追加するほど気合いを入れている。
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