「ぼくらの7日間戦争」がアニメで復活した背景 名作に再び光を当てるKADOKAWAの「知財戦略」
「読んでから見るか 見てから読むか」という時代を突き刺すようなコピーを旗印に、角川書店(現・KADOKAWA)が仕掛けたメディアミックス戦略は、「映画が売れれば本も売れる」「本が売れれば映画も売れる」という相乗効果をもたらし、1980年代を中心に一大ムーブメントを生み出した。
1988年公開の実写映画は宮沢りえ主演で大きな話題に
『セーラー服と機関銃』『ねらわれた学園』『時をかける少女』『野獣死すべし』『戦国自衛隊』『Wの悲劇』など――。パワフルな作品を連発し続けた「角川映画」が有する名作の数々は、映画史においてさんぜんと輝き続けている。
そんな「角川映画」をはじめとした実写映画作品を「アニメ化」で再び世に出す動きが進んでいる。その第1弾として、1988年に実写映画化されたこともある宗田理原作の人気小説『ぼくらの7日間戦争』をアニメ映画化し、12月13日より全国公開されている。
1988年に「角川映画」の一本として公開された実写映画版『ぼくらの七日間戦争』は、管理教育で抑圧された中学生たちが廃工場に立てこもり、教師たちに反旗を翻すさまを描き出した青春アドベンチャー作品だった。雑誌のモデルや、テレビCMなどで注目が集まっていた宮沢りえの初映画主演作品として話題になったほか、TM NETWORKが手がける主題歌「SEVEN DAYS WAR」も大ヒットを記録した。
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