「早慶MARCH」30年前ではありえなかった下克上 もはや超難関大学と化したMARCH「本当の序列」

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(出所)『週刊東洋経済』12月21日号 特集「早慶を猛追! MARCH大解剖」

まず大学単位で見てみよう。明治と立教の両方に受かった例では、71.3%が明治を選んだ。明治はMARCH4大学に対して70%以上の選択率を示しており、MARCH内では明治が強い点がわかる。

ダブル合格から読み取れるのは、MARCH内で“明高法低”という「明治、立教、青学、中央、法政」という序列になっていることだ。

明治はMARCHで飛び抜けた存在に

東進ハイスクールの島田研児・教務制作部長は、「『明治、立教、青学、中央、法政』という序列は昔からあまり変わっていない」と話す。ただし、「MARCHの中でかつてよりも明治が飛び抜けた存在になっているのは事実。背景にあるのはバンカラから都会的なイメージへと変わり、女子学生も増えたことだ。政治経済、商、法といった看板学部に加え、国際日本、情報コミュニケーションといった新学部も成功している」と指摘する。

一方で、学部単位で見てみると、「明治、立教、青学、中央、法政」という大学単位での序列がそのまま当てはまるとは限らない。

例えば法学部。中央と明治の両方に合格しても、80%が中央を選択。青学、法政に対しては100%と圧勝している。

中央法学部は、資格試験の最難関の1つである司法試験に強い。大学別の合格者数も329人(17~19年度の合計)と、慶応、東大、京都大学に次ぐ4位だ。国家公務員総合職(旧上級職)試験でも、私立で早慶に次ぐ実績がある。

経営学部と商学部では、立教経営学部が強い。明治経営学部に対しては85.7%が、青学経営学部と法政経営学部に対しては100%が立教を選ぶ。06年開設の新しい学部だが、英語教育やリーダーシップ教育を充実させている。また、有名教授をそろえることで、受験生からの人気は急上昇。「立教池袋高校や立教新座高校といった付属校でも志望者は多い」(立教OB)という。

『週刊東洋経済』12月21日号(12月16日発売)の特集は、「早慶を猛追! MARCH大解剖」です。
林 哲矢 東洋経済 記者

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はやし てつや / Tetsuya Hayashi

日本経済新聞の記者を経て、ハーバード大学(ケネディスクール)で修士号。『週刊東洋経済』副編集長の後、『米国会社四季報』編集長。

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