2007年「中華航空120便」炎上爆発事故の新事実 乗客乗員165人乗せた旅客機が着陸後に爆発
2007年8月20日。
「今日午前、那覇空港で中華航空(チャイナエアライン)の旅客機が空港に到着後、爆発しました」
乗客乗員165名を乗せた中華航空120便が着陸直後に出火し、爆発炎上! その様子をマスコミはニュース速報で伝えた。
「真っ黒に焦げて胴体がぐにゃぐにゃっと折れ曲がった形になっています。現在もまだ鎮火はしていないものと思われます。乗客の安否などは依然不明のままです」
いったい、なぜ突然中華航空は炎上したのか?
『日本を変えた!あの重大事件の新事実』(TBS系12月9日(月)よる8時~放送)では、日本中を震撼させた事件・事故を、当時のニュース映像や数々の貴重な証言、膨大な資料をもとに再現ドラマ化。中華航空の事故をめぐる数々の謎もひも解き、のちの航空機と空港のあり方を変えたニュースの新事実に迫る。
絶好のフライト日和に巻きこまれた大事故
2007年8月20日午前10時20分――。台湾桃園国際空港を飛び立った中華航空120便は目的地、沖縄県那覇空港に向け着陸態勢に入ろうとしていた。
この日の乗客は157人、そのうち日本人は23人。乗員8人を合わせ、165人が搭乗していた。台湾から那覇空港への直行便は1日7便前後。台湾の人たちにとっては、わずか1時間で海外のリゾートに行ける人気の航路だ。夏休みということもあり、機内はほぼ満席だった。
操縦するのは、ヤン・シメイ機長(仮名)。この道20年のベテラン機長にとっては、慣れたコースだった。 天候はまったく問題なく、絶好のフライト日和。この数分後、前代未聞の事故に巻き込まれることになるとは、このときはまだ誰も知る由もなかった。
午前10時27分。中華航空120便は定刻どおりに那覇空港に着陸。航空機誘導員の指示のもと、41番スポットに停止した。シートベルト着用のサインが消え、皆が降りる支度を始めた、そのとき、乗客の目に衝撃の光景が!
「煙が出てるわ!」「なんだって?」「本当よ! 火が出てるわ」
出火直後の中華航空120便に偶然居合わせた観光客が撮影した映像がある。炎が上がったのは右の翼部分。乗客乗員165人はこのとき、まだ全員機内にいた。機内ではとくに後方席方面から悲鳴と泣き声が交錯し、前方の扉に乗客が殺到した。
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