日本人でも世界で勝つプレゼン力は身につく

東京五輪を呼び寄せたプレゼンのプロが語る

顧客企業へのセールスから社内会議、恋人へのプロポーズまで。「プレゼンテーションが苦手」とされる日本人だが、実はプレゼンをする機会は日常的にたくさんある。どうせしなければならないなら、プレゼンで自分の目的を達成しなければもったいない。「プレゼン力」をあげるためにはどんなテクニックが必要なのか。
プレゼンなどの戦略コンサルタントとして、2012年のロンドン、16年のリオ・デ・ジャネイロ、20年の東京と3度の五輪招致に成功し、このたび『日本はこうしてオリンピックを勝ち取った!世界を動かすプレゼン力』(NHK出版)を上梓したプレゼン界のカリスマ、ニック・バーリー氏にプレゼン力の習得法について聞いた。

控えめであることはマイナス

――ロンドン、リオ、東京と3度連続での五輪招致に成功していますが、過去2回とくらべて東京招致で難しかった点はありますか。

東京の課題はコミュニケーション力と文化だった。五輪招致はグローバルな戦いで、日本のスタイルや文化はグローバルな観点からするとよく受け止められないところもあったからだ。

日本に遊びに来る一観光客としては、日本のつつましい、控えめな点はとても魅力的だった。しかし、都市を売り込む、という場面で控えめであるのは逆にマイナスで、より能動的、積極的になることが求められる。また、日本人はコミュニケーションをとるのに、とても格式張ってしまうし、時としてトップダウンなところがある。

国際的な招致合戦においては、こういう日本的なところではなく、傲慢にならないけれども、ポジティブかつ積極的に自分を売り出していかないといけない。

――3回の五輪招致のコンサルタントをされたことで得た、勝つための経験則はありますか。

1つは「外の目」を持つことだろう。ロンドンでは、招致団のリーダーになったのがイギリス人ではなく、アメリカ人だった。彼女は頻繁に「ロンドンの住民としてではなく、外から来る人の視点でロンドンを見ろ」と言っていた。確かに、それによってその都市の良さが見つかることもある。

たとえば今回、東京の招致をする際に日本人のパートナーたちと日本のどこをアピールすべきか話し合ったが、彼らは私がアピールポイントだと思っていたところに当初はピンときていなかった。

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