リコール、特許侵害…トヨタが抱える懸念、北米で相次ぐトラブル

リコール、特許侵害…トヨタが抱える懸念、北米で相次ぐトラブル

回復の兆しが見えてきた米国で、トヨタ自動車にトラブルが相次いでいる。

事の発端は9月29日。トヨタは米国で販売したカムリ、プリウス、タンドラなど7車種・計380万台で不具合があったと発表した。運転席のフロアマットが正しく固定されていない場合、アクセルペダルが踏まれた状態で戻らなくなり、事故につながるおそれがあるという。

実際に8月にはレクサスESに別のレクサスモデルのマットを敷いていた4人家族の死亡事故が発生。これを含め不具合は約100件報告されたという。マットは米メーカー製だがトヨタ車の純正品。豊田章男社長は日本記者クラブで行った講演で「亡くなられた方にお悔やみを申し上げたい」と陳謝している。

トヨタは10月5日、米高速道路交通安全局(NHTSA)に対し、顧客にマットを取り外すようDMを郵送する「セイフティキャンペーン」を実施すると通知。「現時点で車両の欠陥と考えていない」(トヨタ幹部)として法的なリコール(回収・無償修理)は見送った。ただNHTSAとは共同で原因究明を続ける意向で、結果次第でリコールもないとは言い切れない。

信頼失墜の懸念も

もう一つは特許侵害だ。6日、米国際貿易委員会(ITC)は開発専業ベンチャーのペイス社からの提訴に基づき、トヨタのプリウスなどハイブリッド車の特許侵害について調査を始めると発表した。ペイスは関税法違反を理由に対米輸入・販売の差し止めを求めていた。

2004年にもトヨタはペイスと係争し、トヨタ側が一部の特許料として、5億円前後を払った経緯がある。今回トヨタは、「訴えはハイブリッド車の仕組みに関するもので解釈が広すぎる」とし、正面から争う構え。ITCは11月中に最終決定の時期を決めるが「ペイスはまた和解に持ち込むのではないか」(業界関係者)との声も漏れる。

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