市場縮小をはね返せるか、ゼネコン一発逆転の秘策《特集・不動産/建設》

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地域ゼネコンをネット化 コストの「見える化」も

もう一つの新しい潮流が、地域ゼネコンのネットワーク化だ。展開しているのは東京に本社を置くITG。創業者の土屋昭義会長は弱冠27歳だった77年に浜松市でシーンメイキングという建設会社を立ち上げた。創業時から、官庁工事には一切手を出さず、民間工事の受注のみで成長してきた。

同社のビジネスモデルは、土地持ちの企業や個人に対し、商業施設建設など土地活用の企画を提案し、建築を特命受注するというもの。いわば土地所有者に資産運用のソリューションを提供しているのだ。

このビジネスモデルでは、土地や地主、出店を計画している企業に関する情報力がカギとなる。シーンメイキングは、浜松地域での地道な営業活動を展開し成功してきた。

しかし、浜松以外のエリアでは、地域情報が圧倒的に不足で、また、浜松進出を計画している全国チェーンの情報をつかむのも困難だ。こうした広域の情報を基盤にした地域外での営業力では、たとえば同種のビジネスを全国展開している大和ハウス工業のような大手にかなわない。

そこで、全国の意識の高い地域ゼネコンと連携してネットで結び、各社が保有する情報や技術の共有化により営業力を強化する仕組みを考案した。ITGネットワークの誕生である。情報処理に例えれば、大手がホストコンピュータによる集中処理なら、ITGがパソコンのネットによる分散処理に当たる。

現在、ITGネットワークの加盟ゼネコンは全国110社。当面の目標として、確固としたブランドイメージの浸透を挙げており、それを基盤に加盟社全体で全国展開の大手と対等に競争していく方針だ。

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