「しつこい頭痛」エビデンスで見る正しい対処法 9割の人の症状は実は3つにわけられる

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群発頭痛

もう1つの頭痛が、群発頭痛です。群発頭痛には、片頭痛とも緊張性頭痛とも大きく異なる特徴があります。それは、必ず片側にしか痛みを感じないということです。

痛み方はというと、眼の奥をキリで刺されたような鋭い痛みを感じます。比較的持続する時間は短いですが、その痛みがあまりにも強いため、かなりの苦痛を感じる患者さんも少なくありません。

また、痛みを感じる側に、鼻水や目の充血などといった症状が出るという特徴もあります。このように、症状が特徴的なため、診断は比較的容易です。

本当に「検査」をするべきか

さて、ここまでで自分が悩んでいるのはどの頭痛か、だいたいイメージがついた方もいると思いますが、問題はそれで「検査をすべきか」どうかです。

いきなりCTやMRIの検査に行った、という方もいると思いますが、実はそれらの検査はなぜ頭痛が起きているのかを示してくれません

診断に必要なのは、あなたのお話であり、医師がとる診察所見なのです。実際のところ、頭痛の患者さんの少なくとも9割で、CT検査やMRI検査は徒労に終わってしまいます。

CTやMRIの検査が必要なのは、例えば問診や診察をしても診断がつかないとき、診察の所見で異常が見つかったときです。あるいはこれまで説明した頭痛の原因のいずれにも該当せず、脳腫瘍やくも膜下出血といった別の病気を疑ったときに行います。

また、以下のような時にはすぐに病院受診をする必要があります。

・一瞬にして人生最悪の頭痛を経験した時、ないし頭の中で何かが破裂したような感覚がしたとき
・これまで経験した頭痛と性質が異なるとき
・運動をした後に頭痛が起こったとき
・頭をぶつけた後に頭痛が続くとき
・頭痛とともに、けいれん、バランスが取れなくなるといった症状が起きた時、話し方や意識の状態に変化が起こったとき

検査はすればするほどいい、というわけではありません。当然、お金がかかりますし、頭痛とは本当はまったく関係のなかった「異常」が見つかる可能性が高くなります。

そのような「異常」所見はさらなる検査を必要とします。いろんな検査をした結果、「何も異常はない」という結論に達することも多いのですが、その間に多くの身体的、精神的ストレスを強いられることになります。また、CTは安全な検査ですが、少なからず放射線被曝があります。必要のない被曝なら、避けるに越したことはありません。

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