「中古トラクター」がネットでバカ売れする理由

農機具は「ネットで買って売る」時代が到来

トラクターやコンバインを中心に農機の買い取り依頼が増えている。右は同分野を立ち上げた伊藤氏(写真:マーケットエンタープライズ)

店頭での販売やネットオークションに加え、近年はフリーマーケットアプリなど、成長が続くリユース市場。無数の業者がひしめく業界だが、ひたすらニッチ分野を攻め続けるユニークな会社がある。マザーズ上場でネット型リユースビジネスを営む「マーケットエンタープライズ」だ。

同社は「他社では対応していないものも手がける」(小林泰士社長)のが信条だ。リユース品の買い取りサイト「高く売れるドットコム」を中心に、鉄道模型からオーディオ、エアガン、医療機器、楽器、教材など30の買い取りサイトを展開している。買い取り依頼件数は月間約4万件にのぼる。

その中で、依頼件数と取扱高を伸ばし、販売も大きく成長しているのが中古の農機具だ。農機具はコンバインなら2000万円を超える超高額品もあり、かつ大型で輸送も難しい。用途は農業に特化しており、売買も農家に限られる。まさにニッチ中のニッチな商品だが、いったいどのように買い取り、販売しているのだろうか。

取り扱い商品はトラクターから芋掘り機まで

同社の農機具専門サイトでは農業に必要な幅広い商品を買い取っている。トラクターやコンバイン、田植機などの代表的なものから、除雪機、耕運機、小型ショベル、芋掘り機、種まき機、噴霧機、精米機、トマト洗い機まで。田植えや稲刈りの時期に、買い取り件数が増える傾向がある。

買い取る農機具は大型から小型のものまでさまざま。一度倉庫に集められ、出荷を待つ(写真:マーケットエンタープライズ)

「農機 買い取り」などと検索し、サイトを訪れるユーザーが最も多いが、コールセンターやファクス、LINEでも相談を受け付けている。依頼に対して、農機専門の担当者が、商品の型番や状態、産業用エンジンなどの稼働時間を表示する「アワーメーター」の数値などを基に、おおよその評価額を顧客に提示する。

その後、全国10都市にあるリユースセンターから実際にバイヤーが出向く出張日を決め、現地で商品の状態を確認し、実際に買い取りするのが一連の流れだ。最短で問い合わせ当日に買い取るケースもあるという。大型農機具の場合、輸送や保管は提携する専門業者が行っている。

次ページ最大の販路は「ヤフオク!」
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 逆境からの人々
  • 西村直人の乗り物見聞録
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 仲人はミタ-婚活現場からのリアルボイス-
トレンドライブラリーAD
人気の動画
スバリスト、トヨタ購入者とまったく異なる嗜好
スバリスト、トヨタ購入者とまったく異なる嗜好
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
築40年超「老朽マンション」丸ごと建て替えの大問題
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
「料理が突然、上手になる」たった1つの簡単秘訣
実家が迷惑施設化「7戸に1戸空き家」日本の大問題
実家が迷惑施設化「7戸に1戸空き家」日本の大問題
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
持たざる国・日本に大激震<br>エネルギー危機が来る

脱炭素の移行期に化石燃料の争奪戦が勃発。天然ガスの価格は歴史的な急騰を記録しました。余波はサプライチェーンの混乱から世界経済の後退懸念、原発待望論まで広がります。資源小国の日本が生き残る道はあるのでしょうか。

東洋経済education×ICT