堀江貴文「時間をドブに捨てている人たちへ」 時間貧乏にならないための取捨選択のコツ

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いちばん典型的なのがパットだ。カップまであと5ヤード、このパットを入れればバーディ(規定打数よりも1打少なくカップイン)という局面を考えてみよう。こういうとき、中途半端に経験を積んだアマチュアプレーヤーは、カップより手前で止まるような、弱いパットを打ってしまう。

なぜこうなるかといえば、あえてリスクを取るような強めのパットを打つよりも、いったんカップ手前まで寄せるパットをして、その次で沈めれば確実にパー(規定打数どおり)が取れるという「計算」が働くからだ。

だが、バーディのチャンスにパーを狙ってしまうような人は、絶対にバーディが取れない。バーディを取るためには、手前で止まるような弱気のパットを打っていてはいけない。思いきりよくいかないとダメだ。

リスクを取らない人の末路

当然、そうやって打ったボールが、カップを越えてしまうことはある。しかし、その「失敗」には大きな価値がある。次にカップに戻るまでのライン(芝の目)が、その失敗によって可視化されるからだ。

リスクを取らない人間は、この軌道修正のチャンスを手に入れることができない。ゴルフなどただの遊びではないかと言われるかもしれないが、侮ってはいけない。結局、一事が万事なのだ。

いちばんダメなのは、中途半端に経験から学んでいるやつだ。「小利口」はいちばん救いようがない。

『時間革命 1秒もムダに生きるな』(朝日新聞出版)
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そういう人は、過去の成功・失敗をもとに「これこれの理屈だから、あえてこうするべきだ」などというひねくれたロジックを弄する。

それにダマされた人たちが「勉強になりました!」などと言って、また小利口になっていく。だからどんどん動けなくなり、時間貧乏になっていく。

今の日本社会は、誰もがバーディを狙えるのに、小賢しくパーを打ちにいっているようなものだ。それでちゃんとパーが入れられるならいいが、ボギー(規定打数より1打多い)やらダブルボギー(2打多い)ばかりを叩いているような状況である。

浅知恵が働く人間ほど、経験から学んでしまう。だが、本当に賢明であろうとするなら、そんな経験を忘れるべきだ。何度でもカップオーバーすればいい。

バカになれる人間のところに、時間は集まってくる。

堀江 貴文 実業家

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ほりえ たかふみ / Takafumi Horie

1972年、福岡県生まれ。実業家。SNS media&consulting 株式会社 ファウンダー。現在はロケット開発や、アプリのプロデュース、また予防医療普及協会として予防医療を啓蒙する等、様々な分野で活動している。会員制オンラインサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」のメンバーは2000人を超える。『本音で生きる』(SB新書)、『多動力』(幻冬舎)等、著書多数。

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