真摯な対話が重要、韓国の窓口は開かれている 日本通の国会議員カン・チャンイル氏が語る
—ー合同総会以外に、水面下で日韓対立について話すことはあるのでしょうか。
日韓の議員らは旧知の仲だ。非公式的な面談を行うことはありうる。だが、何か公式的な解決方法が出てくるとは思わない。論争よりは対立を解消するという方向に焦点を合わせており、まずは両国間の友好・協力についてより多くの話をすべき時期だ。
—ー今回の合同総会が、日韓議員外交の復元につながるのでしょうか。
実際に、両議員連盟の議員同士の仲はいい。日本側の出席者も知韓派が多い。だが、仲がいいからとはいえ、最近のような雰囲気が悪い中で対話を行うこと自体簡単ではない。
われわれは、韓国の考えと意志を日本側に伝えなければならない。簡単に言うと、経済報復が続けられる中で日本の利益は何なのか。日本がそんなやり方で雰囲気を悪くして何があるのかと問わなければならない。
7月の訪日時の雰囲気はよくなかった
—ー日韓対立で在日コリアンを取り巻く環境も悪化しているようです。
今回の訪問で民団(在日本大韓民国民団)など在日コリアンとも会う予定だ。苦労している同胞と会って食事をしながら、最近の状況について話を聞く。日本で生計を維持する同胞にとっては、日韓が対立している状況はとてもつらい。その苦衷を聞かなければならない。
個人的に日本を訪問するたびにその苦衷を聞いてはいるが、今回は公式訪問であり、個人的な訪日とは意味が異なる。
—ーこれまで日韓の間で対話ができる状況ではありませんでした。
今年7月に韓国の国会議員が訪日した際、雰囲気がよくなかったのは事実だ。政府間で対話を行うべきだったが、それができなかった。対話の糸口が途絶え、雰囲気がさらに悪くなった部分がある。今回訪問して、それを解決しようと思う。
—ー合同総会と前後して、李洛淵首相が即位の礼に出席し、11月初旬には日本の国会議長との会談も検討されているようですが、日本側はこれまで対話に一切応じてきませんでした。
過去、安倍晋三首相とその側近、すなわち強硬派の声が目立っていたが、最近は穏健派や親韓派の声が強く出始めている。そのため、対話に応じてこなかった姿勢が変わるのではと期待している。対話の中断は日本にとってもよくない。ただ、日本内の強硬派が強い状況は最近も変わらない。問題が根本的に解決できるかはわからない。