「英語を生かせる仕事」はどこで見つかるのか 地方では希望の仕事がなかなか見つからず…

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繰り返しですが、そういった武器を手に入れることが、松田さんの将来の職業上の命運を握っているのです。

そのため、英語という切り口を優先することとあわせて、「何か」の部分もぜひ真剣に考えてみてください。

そして、20代、30代はその掛け算における両辺を最大化することに全神経を注ぐつもりで、仕事に向き合ってみてください。

最初はつらいと思いますが、そのつらさが経験やスキルとなり、ご自身の可能性を広げる武器となりうるのです。

まずは行動を起こしてみる

「とくにこの仕事がしたいというのが見つからない」ということですが、机上で考えていても見つからないのであれば、行動あるのみです。

英語を活用して活躍している人はどんな領域で活躍しているのか、そもそも英語を生かせる仕事って何があるのか。

そして、そういった仕事をしている人で実際に話を聞ける人は間接的な知り合いででもいるのかどうか。そういった「直当たり」を通じて、どんどんリアルな情報を自分で得るための行動を起こすべきです。

私に知り合いにも、英語を使って仕事がしたいが何をしたいかがわからないから、とりあえず学生さんの留学支援をする会社にアルバイトで入り、とにかく英語を使う仕事をまずは実際にしてみる、そしてその中で英語でできることの可能性を探ることから始めた人物がいます。

その過程で彼は、留学や学校とはすなわち人材教育の一環であるということに目をつけ、グローバル人材の教育という分野に自分の焦点を絞り、現在はその分野で独立しています。

この例からわかるとおり、よい仕事は待っていても向こうからは来ませんし、誰かが突然与えてくれるわけでもありません。

自分で苦労して探した人だけが、そういった仕事に出合えるのです。

松田さんが英語というせっかくみつけた切り口を念頭に、プラスアルファの分野を探し出し、将来にわたって成功を収めるための第一歩を踏み出すであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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