ラグビー元日本代表2人が語る「観戦の超極意」 初心者も"3つのルール"を知れば楽しめる
――そうした駆け引きがあるとは知りませんでした。
大西:だから、バックスの選手は相手の顔ばっかり見ていますよ。僕も現役時代、トシがいた東芝と試合をするときはトシの顔を見て、どういう言葉を発しているのか、何のサインを出しているのか観察していた。東芝のサイン名も覚えていた。
廣瀬:僕も対面の選手の顔は見ていました。どこを見ているのか。誰としゃべっているのか。9番(スクラムハーフ)と10番(スタンドオフ)は何をしゃべっているんだろう、あっ、12番(センター)がこちょこちょしゃべっているなとか。
トシは現役時代に「浜畑」の片鱗をのぞかせていた
大西:でもね、トシのことを言わせてもらえば、現役時代から演技が上手だったよ。顔を見て「こう攻めたいのかな」と予想すれば裏をつかれる。その頃から「浜畑」(ドラマ『ノーサイドゲーム』で廣瀬氏が演じた役名)だった。
廣瀬:それが言いたかっただけでしょ(笑)。
大西:いやいや。そういう手もあったか、ここで蹴ってくるんだと。よう見てるなあと、感心することが多かった。
廣瀬:まあ、とにかくラグビーは試合中、目も耳も全部使いますね。
大西:こうした細かい駆け引きが試合中に行われているわけですが、なかなか初心者の方がそこに注目して観戦するのは現実的ではないかもしれない。だから僕は最近「2段階観戦」をおすすめしています。
まず、できれば生観戦をしてもらって、自分の感性のままスタジアムと試合の雰囲気を楽しむ。これはパブリックビューイングでもいいかもしれません。そして家に帰って、録画した解説付きの試合映像をもう1度見直す。ここで、今日お話したような細かい点も頭に入れて観てもらえたら楽しめると思います。
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