30歳までに転職しないといけない、というワナ

【特別対談】神原一光×太田彩子(2)

太田 まったく同感です。入社1年目社員の社員研修アンケートを見ても、「結果を出したい」ではなくて、「仕事とプライベートを両立させたい」とよく書いてあるんですよね。両立をかなえるためには、成果を出すための基礎体力をまずはつけて、一人前にならないと。

神原 ただ、対外的には、お給料をもらっている時点で誰でも「一人前」なんじゃないかと。

太田 社会人1年目からですか?

神原 僕が入局して1年目に静岡へ赴任したときの失敗談ですが……。取材先に名刺を持って行って、「すみません、新人なもので」とあいさつしたら、取材先から「君が新人なのはわかってるけど、こっちは新人さんじゃなくNHKさんとして付き合ってるから、しっかり頼むね」って。

太田 相手にとってみれば、何年目だろうが、その会社の人間であることに変わりはありませんからね。

神原 ああ、自分は給料をもらってる時点で「一人前」なんだ。だけど、「一流」ではないんだなあ、これは、頑張らねばと思いました。そのために、5年間くらいは自立的に仕事を完結できるところまで鍛錬したほうがいいと思うのです。

太田 逆に、20~30代の部下や後輩を持つ上司が、彼らのモチベーションを上げるには、どうしたらいいんでしょうか。世代的なツボというか、スイッチのようなものって、ありますか?

神原 そうですね、これは僕のある上司の例ですが、「責任はとるから好きなことやってみろ。ただし必ず“代案”、つまり企画を持って来い、俺が通すから」と。そうやって僕らに懸けてくれるんですね。企業ですと、ビジネスモデルを持って来い!ということになるのでしょうけど、その場合、スモールスタートであることが大切だと思います。

太田 いきなり大きな懸けはできないですからね。

神原 スモールスタートにハンコを押してくれる上司には、部下もついていきたいと思いますよね。僕も「ジセダイ勉強会」を許可し応援してくれる上司が数多くいますが、ものすごく感謝しています。もらったハンコに対して、いい意味で「倍返し」してやろうって思いますもん。

太田 ああ、復讐の倍返しじゃなくて、恩を倍返しするということですね。

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