アップルが健康管理から「医療」へ踏み込む理由 「ユーザーからの手紙」がきっかけだった
watchOS 6には「Apple Research App」というアプリが組み込まれた。これはアメリカでのみ利用できるアプリで、さまざまなアメリカの研究機関に対してApple Watchに集まるバイタル情報を提供することが可能になる。
アップル自身がそれらの情報を集めるのではなく、“Research”とあるようにテーマに沿った学びを得るための機会を仲介し、心拍、心電、月経周期、騒音レベルなどのデータを提供することで、将来のよりよい機能へとつなげていく取り組みだ。
「現在はアメリカの機関とのみ行っている取り組みですが、“Research”はグローバルの研究機関へと広げていきます。そしてResearch(研究)から得られた成果は、研究機関から得たフィードバックをもとにアプリとして開発・Apple Watchの機能として組み込んでいくことで社会に還元したいと考えています」(ウィリアムス氏)
より多くの人たちに健康を維持するための気づきやさまざまな疾患の予兆を与えたり、医師が必要とする情報を計測できるようになれば、いずれはApple Watch以外の製品(つまりライバルの製品)にも広がり、スマートウォッチが命を助けるケースは増えていくに違いない。
日本で「心電図作成機能」はいつ搭載される?
「Apple Watchは現時点でもいろいろなユーザーのライフスタイルに変化をもたらしていますが、まだまだ進歩する余地はたくさんあります。数千万人の手首と数億人のポケットにアップル製品がある。そこから得られる情報を“正しく扱う”ことの責任がわれわれにはあります」(ウィリアムス氏)
最後に日本における心電図作成機能について尋ねてみた。「現在も引き続いて、鋭意、日本のユーザーに提供できるよう努力中」とのことだ。
アップルは今年、睡眠時のデータ計測を行うBedditを買収した。現在は買収時の製品をそのまま引き継き販売しているだけだが、今後はApple WatchやiPhoneとのより密な連携も期待できるだろう。
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