斎藤工が「芸人・永野」に尊敬の念を抱く理由 他の人ができないことをやるのが永野の魅力
――今回の映画も含めて、最近のお二人は一緒にいろいろな仕事をされているイメージがありますが、斎藤さんが最初に永野さんを知ったときのことを教えていただけますか。
斎藤工(以下、斎藤):僕がMCを務めさせていただいていた『日10☆演芸パレード』(TBS系)というネタ番組で、永野さんが「天才チンパンジーまもるくん」というネタをされていたのを見たのが最初です。それが衝撃的だったんですけど、僕だけじゃなくて、その空間というかスタジオ全体が「死体を見た!」みたいな雰囲気になって(笑)。明らかにほかの芸人さんとは違う感じでした。「見てはいけないものを見た」みたいな感じがして、それからはもう虜です。
――その後、ロフトプラスワンで開催された永野さんの単独ライブにも行かれたそうですね。
斎藤:はい、そのときは2つ目ぐらいのネタでもう永野さんの肛門が見えていたという……。
永野:工くんの角度からちょうど見えたんですよね。「箱根駅伝でゴールした瞬間に白バイ警官に襲われる大学生」っていうネタをやっていて。客席に向かってお尻を広げたときに、工くんとちょうど目が合ったんです。僕の「第3の目」と。
斎藤:そうです。あれが2本目くらいだったので、このあとどんなネタが来るんだろう、と思って。楽屋へのあいさつも行きたくなかったんです、あまりにもすごいものを見ちゃったから。
永野:えー、嬉しいですね。ありがとうございます。
なぜ斎藤工は永野を起用したのか
――斎藤さんがご自身の監督する映画で永野さんを起用したのはその後ですか?
永野:あ、でもね、それは単独ライブの前なんですよ。工くんが監督する『バランサー』という映画で「ラスボス的な位置で出てほしい」って言われて。当時、僕は全然売れてなかったんですけどね。ネタをやるシーンで何回もリハがあったので、いっぱいネタをやりました。
斎藤:永野さんは映っていなくて、客席のリアクションだけを映しているシーンだったのに、全部ネタを変えてくださって。それでさらにファンになってしまったんです。
永野:そのときに「ラッセン」のネタをやったら、それを採用してくれて。だから、僕、あのネタを一番最初にやったのは工くんの映画なんですよ。
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