小泉進次郎はなぜ「初入閣」を受け入れたのか

影をひそめる「アベ友」満載人事への批判

一方、安倍首相は19閣僚のうち、2012年12月の第2次安倍内閣発足時から続投する麻生、菅両氏を除く17人を交代させ、「政権の総仕上げを図る新陣容づくり」(側近)を目指した。横滑りや再入閣を除く初入閣組も13人と、安倍内閣で最多だった昨年10月改造時の12人を超えた。

ただ、首相最側近とされる衛藤晟一前首相補佐官を1億総活躍担当相、萩生田光一前党幹事長代行を文部科学相、西村康稔前官房副長官を経済再生担当相にそれぞれ起用。さらに、経済再生相から外相に横滑りした茂木敏充氏や党総務会長から厚生労働相に再任された加藤勝信氏、衆院議運委員長から総務相にカムバックした高市早苗氏ら、「アベ友満載の人事」(閣僚経験者)で、本来なら党内外からの反発は必至だ。

新閣僚呼び込みは事実上の「進次郎劇場」に

にもかかわらず、11日付新聞各紙の朝刊は、そろって小泉氏入閣を大きく取り上げ、第1次政権での人事以来続いてきた「アベ友人事批判」は影をひそめた。同日朝の民放テレビ情報番組もそろって党・内閣人事を取り上げたが、内容は「小泉氏入閣関連」に集中。「まさに、首相の思惑どおりの展開」(自民幹部)となっている。

官邸における新閣僚へのインタビューは小泉氏のみに集中し、小泉氏もいつも以上の饒舌さで丁寧に対応した。閣僚名簿発表と新閣僚呼び込みという見せ場も、事実上の「進次郎劇場」と化し、1カ月前の結婚発表と同様、情報番組も競うように小泉インタビューを生中継した。

一方、安倍首相は11日午後6時から官邸で記者会見し、新体制を「令和新時代の国づくりに取り組む『安定と挑戦の内閣』だ」と解説した。その上で、小泉氏の環境相起用は「若手ならではの斬新な発想での取り組みを期待する」とし、「改革を力強く進める布陣」と力説した。

ただ、陣容をみると、「滞貨一掃と側近偏重」(自民長老)というマイナス要因も目立つ。野党側も「突っ込みどころ満載の内閣」(小池晃共産党書記局長)と臨時国会で厳しく追及する構えで、新閣僚の今後の言動次第では新体制が綻びを露呈する可能性も否定できない。

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